熔けて固まった岩熔結凝灰岩熔結凝灰岩という岩石を知っていますか。普通の人ならちょっと首をかしげますが、「層雲峡の奇岩絶壁を作っているあの岩です。」と言われると「あゝ。」とうなずいてもらえそうです。 では、この層雲峡熔結凝灰岩はどのようにしてできたのでしょう。 第4紀更新世後期頃、中央火口は大きな爆発を繰り返しました。おびただしい量の軽石や火山灰が火口からあふれだし、火砕流や熱雲となって古大雪火山群の斜面を流れ下り、低所や谷を埋め、丘陵状平坦な面を作って流れ広がっていきました。この堆積物は、堆積直後は高温であるため堆積物の下部や中部では上部の荷重も加わり、いろいろな熔結作用を起こしました。また、自重の圧力でガラス片や軽石は再溶融し、扁平化し、湾曲し、変形しながらも六方称形で柱状節理のある堅く緻密な熔結凝灰岩を作っていったのです。 この層雲峡熔結凝灰岩は、層雲峡周辺だけではなく、天人峡を始めとする大雪山一帯に広がっています。また、大雪山周辺では、もっと年代の古い愛山渓熔結擬灰岩やチカルベツ熔結凝灰岩等を見ることもできます。火砕流(かさいりゅう)
火砕流(かさいりゅう)=火山砕石流を略した言葉で火山噴火の一形式。
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