Ai AF Nikkor 50mm F1.4D

Ai AFニッコール50mm F1.4D

Last update 23/07/2002

AiAF Nikkor 50mmF1.4D

【Ai AF Nikkor 50mm F1.4Dの外観】

 Ai AF Nikkor 50mmF1.4Dは、AF・Dタイプの標準レンズである。 内部の保持部分やマウント座金・AF接点などの後部部品を除いてエンジニアプラスチック製である。 ピントリングにはゴムが巻かれているが、絞りリングはプラスチックの凹凸で滑り止めになっている。 鏡胴にはレンズ名がプリントされている。絞りのF値や被写界深度目盛りもプリントだ。 レンズ前玉の周囲には銘が入っているがプリントで、Aiニッコールと違ってシリアル番号は入っていない。 シリアル番号は絞りリングの裏側(F1.4のちょうど反対側)に刻印されているが、墨入れはされていない。 ブラウンのインクで印刷された"MADE IN CHINA"のシールが裏側に貼られている。 ブラックにブラウンの文字で製造国を目だ立たせないようにしているのだろうか。 コーティングは、ニコンスーパーインテグレーテッドコーティング。
 大口径レンズなので後玉も大きく、AF接点や焦点距離識別リッジぎりぎりまで後玉がきている。 後玉がぎりぎりまできているので、ボディに取り付けるときや、取り外してどこかに置くときは注意が必要。
AiAF Nikkor 50mmF1.4D

【Ai AF Nikkor 50mm F1.4Dの操作感】

 Ai AF Nikkor 50mm F1.4Dのピントリングは無限遠から最短45cmまで約160度回る。 適度な回転角で微妙なピント合わせとすばやいピント合わせが両立していると思う。 ピントリングの操作感はスカスカではなく少し抵抗がある。 ただ、MFレンズのようにヘリコイドにグリスが入った滑らかな抵抗感とは違って擦れたような 抵抗感なのでやや微妙な操作には劣る。 そのうえ、私の持つ固体は新品購入時からヘリコイドに遊びがあり、 ピントを合わせているとガクガクと鏡筒ががたついて微妙に合わせられないことがある。 勿論すぐにニコンのサービスセンターに持っていったが、AFレンズには遊びが必要だと いうことと、「AFで使う分には問題ないはずです。」といわれ、正常と診断された。 このことがあって以来、なるべくMFレンズを購入することにした。 なお、このレンズのヘリコイドと距離指標の調整は、ゴムのピントリングの 下でセロテープを貼り付けて固定することで行っている。
 絞りリングは1段ごとにクリックがあるがぎしぎしと擦れたような感触で滑らかに回らない。 最小絞りにしてボディ側から操作することが前提にされているのだろう。
AiAF Nikkor 50mm F1.4D

【Ai AF Nikkor 50mm F1.4Dの描写】

 Ai AF Nikkor 50mm F1.4Dの色調はニュートラルで、従来のニッコールと比べるとやや派手な発色である。 コーティングを変更して以来、ニコンのレンズは鮮やかな色再現になったと思う。  絞り開放時はコントラストも低く、ポヤポヤした感じで、 背景のボケも渦を巻いたり、二線ボケが出たりする。 しかし、F1.8まで絞ると急速に画質が向上し、コントラストは高く、二線ボケも消失する。 F2あたりで使うと、ピントが浅くかつピントの合ったところはシャープで ピントの外れたところは大きくきれいにボケた結果が得られる。 個人的にはF2あたりで使うのが好きで、F1.4はファインダーを明るくするため またはF2で良好な結果を導くための開放F値だと考え、意図的にポヤポヤした結果を 求めるときや暗くてどうしても開放で撮らなければならないとき以外は絞り開放は使わない。 絞っていくとコントラストや解像度が増し、F5.6あたりでズームレンズでは到達できないくらい緻密な描写をする。
 逆光には強い。
AiAF Nikkor 50mm F1.4D

【Ai AF Nikkor 50mm F1.4Dその他】

 標準レンズはズーム全盛の昨今影が薄いが、ズームでは 得られない開放F値が得られかつ廉価でコンパクトな超コストパフォーマンスの高いレンズだと思う。 ポートレートからスナップ・風景など万能ともいえる。 ただ50mmという焦点距離はやや画角が狭く、最初は使いづらいかもしれない。 開放F値1.4というのは高価で重いF2.8ズームよりも2段も明るいし、 廉価ズームと比べると3段ほど明るい。 高感度フィルムを使うとストロボを使わないで雰囲気を生かした写真が撮れる。
なお、このAi AF Nikkor 50mm F1.4Dレンズは逆向けにボディにつけるとほぼ等倍の優れた性能を発揮する。 このサイトのバナーに使っている埴輪の写真BR-2Aリングを使って逆向きにして撮ったもの である。埴輪の実物は顔の幅が1cm弱のものである。
 指定フードはねじ込みラバーフードHR-2だが、 私はAi Nikkor 50mmF1.2S用のスプリング式フードHS-12をつけている。 ただ、このAi AF Nikkor 50mmF1.4Dはフィルター枠もエンジニアプラスチック製なので フィルターをHS-12との間に入れて使っている。HS-12は使わないときは逆向けに装着できる。

【Ai AF Nikkor 50mm F1.4Dの仕様】

焦点距離;50mm/口径比;1:1.4/最小絞り;F16/レンズ構成;6群7枚/
画角;46°/絞り羽根枚数;7枚/最短撮影距離;0.45m/最大撮影倍率;1:6.8/最大径;φ64.5/
フィルターサイズ;φ52/全長;42.5mm/重量;230g/
ニコンの Ai AF Nikkor 50mm F1.4D の製品紹介サイトへ
ニコン公表のAF50mmのMTF

Ai AF Nikkor 50mm F1.4Dのグリスアップ ※2004年6月24日追加

■HOMEへ  ■前のレンズへ ■次のレンズへ  ■レンズ一覧へ  ■BLOGへ

HaniwaのHOMEHOMEへ戻る

Copyright ©"Haniwa", Japan 2002
Since 18.06.2002

Valid HTML 4.01! No ads. Better browsing