Nikon F6,D2X発表!

Nikon F6,D2X発表!

Last update17/09/2004

【「最後の?」銀塩フラッグシップ、ニコンF6】

 ついにニコンの次期銀塩フラッグシップ機「Nikon F6」が発表になった。 デジカメに移行する人が多い中、もう銀塩の最高級機の新型は発売されないんじゃないか、と皆が心配する中の発表である。 「ニコンF6」の特徴は、F一桁の信頼性を継承しながら小型化したということに尽きる。 ただ、ファインダーはF一桁で初めて固定式になった。視野率は100%を維持している。

【交換スクリーンの整理統合】

 交換スクリーンは6種に整理統合された。個人的にはほとんど使わないもののG型スクリーンがなくなったのが寂しい。 これは周辺が完全な素通しで暗いところでも被写体を確認できて、中央部がマイクロプリズムになっているタイプのスクリーンである。 ほとんど使う人が少ないものの、こういうのが用意されているのが「F一桁」だと思っていただけに、寂しい。 スクリーン自体もいままでのF一桁と違って枠に入っていなくて、コンデンサーレンズもボディの方についているようだ。 コンデンサーレンズを省略していない点は評価できるものの、ニコマートにもコンデンサーレンズはあったのだから、 ニコマートが視野率100%になってファインダースクリーンが交換できるようになったようなものともいえなくもない(笑)。なんだか寂しい。  スクリーンのマット面は、FM3Aで評判だった「クリアマットスクリーンII改」になった。明るくて切れのいいファインダーが期待できそう。

【ファインダーが固定式】

 ファインダーが固定式になったのも寂しい。 まあ、ウェストレベルファインダーや高倍率ファインダーはプリズムを使ってないので、上下は正立していても左右逆像に見えるから、 使いにくいし、使う人も少ないと言うことなのだろう。中央部が拡大の切り替えができて左右正像のアングルファインダーDR-5が発売になっているので、それで十分ということなのだろう。

【F100とはここが違う!シャッターモニター】

 とはいえ、シャッターモニターがF5に続いて搭載され、シャッタースピードを監視して自己調整したり、シャッターが開かなかったときには警告が出るといった信頼性に関わる部分がきちんと継承されているのはうれしい。 F100が「F5ジュニア」と称して発売されても食指が動かなかったのは、ファインダー倍率やファインダーの見え、交換スクリーンの種類の少なさなどとともに、F5にあったシャッターモニターなどが搭載されていなかったからだ。 「F5が大きくて不評だったのでF100を出しました」ということだったのだが、F5の電源部だけを小さくしたのがF100ではなくて、F90XをF5に近くしたのがF100だった。 F5とは全然違うのに値段は高かったので、F100はいいカメラだと思いつつ横目で見ていたのだった(ほんとはただ単に高くて買えないだけだったりして…)。

 シャッターモニターがいいなぁ、と思うのは、昔一度F-501がシャッターの故障でフィルム1本丸ごと露光していなかったことがあったからだ(*)。 こういう地味だけど決定的に重要な機能にこだわるのがニコンのいいところ。他社のカメラでこういう機能を搭載している例はない。

* F-501はすぐに修理に出してシャッターユニットを交換した。使う前にはバルブにしてちゃんとシャッターが開いているか確認する習慣がついた(笑)。 F-301,F-501のシャッターユニットは使わないで死蔵すると開かなくなる持病があるようだ。そのときは、しばらく他のカメラでばかり撮っていたのでF-501が臍を曲げたのかと思った(笑)。

【残念な電源】

 電源は通常はCR123A2本で、単3電池は別売のマルチパワーバッテリーパックMB-40をつけないと使えない。 電源部が切り離せないのがF5の不満のほとんどだったから、F4のときのようにバッテリーパックを着脱可能にしたのはいいのだが、 本体だけで単3電池が使えるようにしてほしかった。

【うれしいマルチコントロールバック標準装備】

 いままで別売の高い裏蓋を買わないといけなかったのが、標準装備になった。 データ写し込み(0コマ、コマ間、画面内)が標準でできるのはうれしい。 0コマ写し込みができれば、データリーダMV-1がなくてもとりあえずは困らない。 パソコンで撮影データ管理するほどじゃなければ、0コマ写し込みで十分だ。

【AiレンズでもRGBマルチパターン測光、絞り値表示など使用可!】

 D2HにつづいてF6でもAiニッコールなどの非CPUレンズでもRGBマルチパターン測光、絞り値表示などが使用可能となっている。 絞り値の光学式直読窓はなくなってしまったが、手動でレンズの情報を入力すればファインダー内で絞り値などが表示されるのでこれはOK。 最近のボディはAiレンズでは露出計すら作動しなかったから、すごく嬉しい。 またF5に引き続き、メーカー改造を依頼すればAiより前の「従来方式」レンズも装着可能。

【結論 ニコンF6は買いだ!?】

 で、結論なのだが、F100とちがってちゃんとF一桁の信頼性や機能は維持しつつ大きさ重さをF100並みにしたF6は、フィルム派なら「買い」だろう。 これで税抜き定価\300,000は安い?  どうも最近デジカメの60万円とかいう値段をみてるせいで、なんだかすごく安いように思えてしまう。 マルチコントロールバック・データバック標準装備でF5と同じ値段なんだから、やはり安いんではないのか。やっ安いような気がする… なんだか暗示が掛かってきた(笑)。 ヨドバシカメラではさっそく特価:¥268,000 (税込) 14%引 定価:¥315,000 10%還元となっている。

 ニコンのカメラはカタログスペック以上に実際の使用感や耐久性がダントツにいいから、店頭で触ったら欲しくなってしまうだろうなぁ。 えっ、触る前から欲しくなってるじゃないか、って。…

Nikon D2Xについてはまた別に書こう。

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