• [種別]寺院
  • [名称]清水寺
  • [宗派]天台宗
  • [地域]円山公園から南下、ねねの道から産寧坂を経て、清水坂を上る。また、東大路通と五条通の交差点から清水坂を上る。洛東有名コースでは、南端。
  • [特徴]平安京遷都以前の創建、坂上田村麻呂の力で平安初期に寺域が整う。現在は江戸初期の火災からの再建。
  • [拝観料]2002年、300円。
  • [+α]京都観光に慣れた人は、あえて寄らない場所だろうが、やはりテーマパークとしての魅力はある。数年に一度訪れて、境内ににぎわう人々の笑顔を見ると、その点は強く納得する。

概略

南北の東大路通と、東西の五条通が交わるところから、陶芸の店が並ぶ清水坂を上り切ると、入り口。あるいは、円山公園から南下、ねねの道から石畳の観光美観地区を通って、さらに産寧坂を上ると、清水坂に入るので、さらに上ります。広い石段と仁王門が迎えてくれます。

平安時代以前から創建。山の絶壁を利用した驚くほど広い寺域、「清水の舞台」、大きな三重塔、天台密教の数々の仏像群、とにかくすべて大きく、懐が広く、有名。京都観光を支える「金銀清水」(金閣寺、銀閣寺、清水寺)の一角。

テーマパーク

日本で一番有名なお寺の一つ。もはや何を言っても仕方ないくらい、有名。

ここがすごいのは、様々な興味の方向を、それなりに満足させて帰すことが出来ることでしょう。たとえば若い女性達の恋愛成就に、境内にある地主神社。仏像好きを喜ばせる十一面千手観音立像といった寺宝、あるいは天台密教の菩薩、諸天、神将の像。眺めは清水の舞台から、京都市街を一望。音羽の滝で御利益のある水。境内の散歩自体が緑豊かで楽しい。さらに、仁王門、鐘楼、三重塔阿弥陀堂、本堂と連なる堂宇の壮大さ。帰りは茶屋で甘いものやお茶も楽しめて、ここがまた東山の緑を楽しめる。

さすがにここまで諸要素が揃うお寺はなく、しかも境内の広さゆえ、多少の人込みも仕方ないかと思えてしまう。何より時々お寺に見える湿った感じがあまりないのも特徴でしょう(土地の気がいいのだろう)。

天台密教一大テーマパーク、それが清水寺。「自分だけの名所」がほしい向きには好まれないかもしれませんが、やはり人気があるのは伊達じゃありません。

ちなみに、秘仏ご開帳や、胎内巡りをやることがあります。訪れる際は、JRや各種雑誌を通じて情報チェックを忘れずに。

周辺情報

銀閣寺から南下する、あるいは南禅寺から南下するコースは、ここで終端を迎えます。ここから南だと、智積院や三十三間堂、豊国神社方面でしょうが、もしも徒歩による南下コースならば、すでに夕刻で寺社の参拝は難しいでしょう。

清水坂はお土産物屋が軒を連ねる参道で一区切りします。そして、街へ下る方向へは、清水焼の器のお店が続きます。このあたりで土産物を物色できるのも、人気の証拠かもしれません。(個人的にはこのあたりはあまり用がないのですが。)