京都に行くのは1年ぶりになります。 話題になった京都駅も、以前に行った時(つまり97年)は工事中でした。 完成した京都駅を、初めておがむことになります。新幹線から 降りて、改札を探したところで、京都駅自体のバージョンアップ に気づきます。だって、いままでは烏丸口に出ようと思ったら、 在来線の改札へ抜けないといけないのに、いきなり改札を 出てもだいじょうぶなんだから。
つまり、新幹線口と烏丸口の間にあった、駅とホームという壁が なくなって、自由に通行できる通路ができたのですね。地下道を 通るしかなかったころに比べると、ぐっと文化的。ちゃんと考えて改装していたんだ、えらいぞ!と喜んでいたのもつかの間、烏丸口に近づくにつれて、 見えてきた新しい京都駅ビルを見てびっくり。
なんだこりゃ?!
おまえは宇宙戦艦ヤマトか?!そういう突っ込みを入れたくなるくらい、 妙な建物でした。これが、鳴り物入りで建築された、 JR伊勢丹と、ホテルグランヴィアの入っている、 新しいビルなのでした。このビル自体が観光スポットに なっているようで、だいぶ人がいる。烏丸口中央は 大きながらんどうで、長いエスカレーターがあって、 上にくるとカフェがあったり。
烏丸口から駅の前に出ると、ビルが高くなった分、 建物が少し引っ込んで、やや駅前が広々した感じ。 その分、駅ビルの圧迫感がすごいけど。
善し悪しは別にして、とにかくえらく印象的では あります。
四条河原町の交差点すぐ近くにあったオーム堂書店を 含めて数軒がなくなり、ビルが建築されていました。 この10月にオープンとか。このへんも、徐々に高い ビルの街に変貌しつつあるようです。ちなみに、 オーム堂書店は三条に移っていました。予備校が近い からいいのかも。
また、全体に街を行く人々が少ない。これは時期的な ことよりも、「建都1200年バブルがはじけた」のだ と感じました。昔、京都通いを始めたころの人手に 戻った感じがしましたね。
ゲームセンターが増えたり、性風俗のお店が増えたり しているようにも思えます。たぶん不況なので、こう いうお店くらいしか流行らないのでしょう。
こうして変化していくと、BALや味ビルなどは、ずいぶんと 古臭いイメージのビルになってきますね。新京極や寺町京極などは、ところどころ新しいお店が 出ています。面白かったのは、寺町京極にコミックス 専門店があったこと。きれいでやたら明るくて、 しかもオタッキーでいっぱい。駸々堂コミックランド とはまったく違った趣です。明るい「まんがの森」(東京の有名な漫画専門書店)と でもいう感じか・・・しかも、系列店が複数ある 点も、「まんがの森」と同じ。
最近銀河高原ビールというのが流行していますが、 その直営店が三条通の京極の終わりあたりに出来て いました。キリンシティみたいな感じ。体調悪くて 入っていませんので、お味のほうはわかりません。
祇園近辺は、まぁ相変わらずです。今回は、 ちょっと食事や喫茶に寄っただけなので、 あまり街を眺めていないですから何ともいえない ところがありますが。鍵善良房の改築が、 大きな出来事でしょうか。あの建物が変わったのは、ちょっとしたショックでした。今度のも、悪くないですが。
そういえば、改装中だった、四条大橋四つ角で、 南座前のビアレストラン(名前失念)ですが、少しきれいに なって、昔の風情を残したままでした。木屋町のビルは、ずいぶんと空きが増えている ような印象を受けましたね。一昨年まではいっぱいだった ビルで、空きがあったり。本当に不況なんだ なぁ。
木屋町通りで御池通りからホテルフジタへ上っていく道沿いに あるレストラン関係は、90年代に入ってから できたものも含めてすっかり定着していますね。 こういうお店群が定着するのはいいことと思うけど、地元の人達はどう感じているんでしょうかね。
長いこと変化のなかった大原のバス停がきれいに なっていたり、お土産屋さんがきれいになっていたり、 建都1200年バブルで増えたお客さんを当て込んで、 改装や改築がここ数年目立っていますね。改築を 行なったときはまだ客足の多かった頃ですが、 今になってみると静か。
余計なお世話ですが、改装に見合う収入を得られる ところは、少なくなってしまうかもしれません。 そうなると、さらに再び町並みが変わる可能性が あります。鍵善のような「京都発全国区」のお店 ならいざ知らず、そうでないところのほうが 多いのですから、意外に由々しき問題かも しれません。ただ、なんといっても京都の人々も暮らしている のですよね。古いものを残すことと、新しいことを 取り入れることのバランスは、まず暮らしている 人々が何をどう感じているかによるわけです。 なにより暮らしやすい街として、京都が発展して いってくれるのが、一京都ファンの私の願いです。