98年・夏の京都旅行

最近の町並み


●久々に京都駅に立つ

京都に行くのは1年ぶりになります。 話題になった京都駅も、以前に行った時(つまり97年)は工事中でした。 完成した京都駅を、初めておがむことになります。新幹線から 降りて、改札を探したところで、京都駅自体のバージョンアップ に気づきます。だって、いままでは烏丸口に出ようと思ったら、 在来線の改札へ抜けないといけないのに、いきなり改札を 出てもだいじょうぶなんだから。
つまり、新幹線口と烏丸口の間にあった、駅とホームという壁が なくなって、自由に通行できる通路ができたのですね。地下道を 通るしかなかったころに比べると、ぐっと文化的。ちゃんと考えて改装していたんだ、えらいぞ!

と喜んでいたのもつかの間、烏丸口に近づくにつれて、 見えてきた新しい京都駅ビルを見てびっくり。

なんだこりゃ?!
おまえは宇宙戦艦ヤマトか?!

そういう突っ込みを入れたくなるくらい、 妙な建物でした。これが、鳴り物入りで建築された、 JR伊勢丹と、ホテルグランヴィアの入っている、 新しいビルなのでした。このビル自体が観光スポットに なっているようで、だいぶ人がいる。烏丸口中央は 大きながらんどうで、長いエスカレーターがあって、 上にくるとカフェがあったり。

烏丸口から駅の前に出ると、ビルが高くなった分、 建物が少し引っ込んで、やや駅前が広々した感じ。 その分、駅ビルの圧迫感がすごいけど。
善し悪しは別にして、とにかくえらく印象的では あります。

●四条河原町など

四条河原町の交差点すぐ近くにあったオーム堂書店を 含めて数軒がなくなり、ビルが建築されていました。 この10月にオープンとか。このへんも、徐々に高い ビルの街に変貌しつつあるようです。ちなみに、 オーム堂書店は三条に移っていました。予備校が近い からいいのかも。
また、全体に街を行く人々が少ない。これは時期的な ことよりも、「建都1200年バブルがはじけた」のだ と感じました。昔、京都通いを始めたころの人手に 戻った感じがしましたね。
ゲームセンターが増えたり、性風俗のお店が増えたり しているようにも思えます。たぶん不況なので、こう いうお店くらいしか流行らないのでしょう。
こうして変化していくと、BALや味ビルなどは、ずいぶんと 古臭いイメージのビルになってきますね。

新京極や寺町京極などは、ところどころ新しいお店が 出ています。面白かったのは、寺町京極にコミックス 専門店があったこと。きれいでやたら明るくて、 しかもオタッキーでいっぱい。駸々堂コミックランド とはまったく違った趣です。明るい「まんがの森」(東京の有名な漫画専門書店)と でもいう感じか・・・しかも、系列店が複数ある 点も、「まんがの森」と同じ。
最近銀河高原ビールというのが流行していますが、 その直営店が三条通の京極の終わりあたりに出来て いました。キリンシティみたいな感じ。体調悪くて 入っていませんので、お味のほうはわかりません。

●祇園、木屋町

祇園近辺は、まぁ相変わらずです。今回は、 ちょっと食事や喫茶に寄っただけなので、 あまり街を眺めていないですから何ともいえない ところがありますが。鍵善良房の改築が、 大きな出来事でしょうか。あの建物が変わったのは、ちょっとしたショックでした。今度のも、悪くないですが。
そういえば、改装中だった、四条大橋四つ角で、 南座前のビアレストラン(名前失念)ですが、少しきれいに なって、昔の風情を残したままでした。

木屋町のビルは、ずいぶんと空きが増えている ような印象を受けましたね。一昨年まではいっぱいだった ビルで、空きがあったり。本当に不況なんだ なぁ。
木屋町通りで御池通りからホテルフジタへ上っていく道沿いに あるレストラン関係は、90年代に入ってから できたものも含めてすっかり定着していますね。 こういうお店群が定着するのはいいことと思うけど、地元の人達はどう感じているんでしょうかね。

●観光地の変化

長いこと変化のなかった大原のバス停がきれいに なっていたり、お土産屋さんがきれいになっていたり、 建都1200年バブルで増えたお客さんを当て込んで、 改装や改築がここ数年目立っていますね。改築を 行なったときはまだ客足の多かった頃ですが、 今になってみると静か。
余計なお世話ですが、改装に見合う収入を得られる ところは、少なくなってしまうかもしれません。 そうなると、さらに再び町並みが変わる可能性が あります。鍵善のような「京都発全国区」のお店 ならいざ知らず、そうでないところのほうが 多いのですから、意外に由々しき問題かも しれません。

ただ、なんといっても京都の人々も暮らしている のですよね。古いものを残すことと、新しいことを 取り入れることのバランスは、まず暮らしている 人々が何をどう感じているかによるわけです。 なにより暮らしやすい街として、京都が発展して いってくれるのが、一京都ファンの私の願いです。


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