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あとがき

 ただ一点、「私と一緒に堕ちて」だけは、会心の一撃。
 他のところは大分散らかってしまい、あまりいい話ではなくなった。

 まず、双子にすればよかった。それだと構成上おかしくなるが、一体感を表現するにはそのほうがよかった。
 洋二の扱いもおざなり。彼に目撃されるとか、持っていきかたはあった。
 潔癖症まわりの設定も。地味めでまじめな委員長系三つ編み眼鏡が、実は冷酷なナルシストでニンフォマニアの変態、というギャップを狙ったのだが。ノイズが多くてあまりうまくいっていない。
 時未が処女ではなかったのには一応理由がある。処女だと、幹人を他の男と比べられない。他人より恐ろしいほどいい、と言わせたかったので。しかしそれもよかったのか悪かったのか。
 近親姦の背徳感を雰囲気化するのにもてこずった。大体こんなのは、人間の肉を食うなとか人を殺すなとかいうのと同じようなただの共通認識で、無理に理由付けしようとすると医学だの文化論だのが出てきて際限がなくなる。だから逆に、そんなものに触れないレベルでは、オッケーな人間にとってはオッケーなのだ。
 オッケーなことをやらかしてもつまらないから、タブー化しようと頑張ったが、失敗。時未自身に説明させるというぶざまな有様に。
 そもそも、メインテーマは兄妹もののはずなのに、眼鏡だの三つ編みだのセーラーの夏服だのを織り込みすぎてごちゃごちゃ……しかも個人的な好みにより顔射はなし。相当かたよっている。

 BSC4、BSC7に続いて、今回も「吐くまでセックス」というのを採用してしまった。好きなんだろうか。確かに、若いカップルがそういうことをするというのを聞いてうらやましくは思ったが。
 ずいぶんエグくて濃いものになってしまった。お許しを。

 ちょっと異色なことに、今回「華奢」という言葉を使っていない。時未は小柄ではあるが、一応胸もあり、出るところはふよふよしてむしろ柔らかい系。だから肩とか二の腕とかの描写がなく、逆に胸がよく出てくる。
 どうでもいい異色さだが。

 そして自分ルールにより、今回も匂い系を重視。でも、いい加減汗は飽きた、清潔な子が見たい、という人もいるのではないか。
 逆に今度は、お菓子でできてて徹底的においしくいい匂いのする女の子、というものを出すのもおもしろいかもしれない。……ファンタジーにして。

 年上男×年下娘、というカップリングも定着化しつつあってまずい。ことに男はいつも類型。せっかく女装美少年という見栄えもいい攻めの駒を持っているのだから、これをうまくつかって……やっぱり全寮制女子校潜入女装っコ、書かなきゃいけないか。

 それにしても自分のセーラー服好きにはほとほとあきれる。あんな記号にどうして引かれる。よくわからない。
 


 この話の後書きというよりは、最近の傾向の中間報告ということで。
 お目汚しで失礼。





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