上総国天羽(あまは)郡の人。上丁(かみつよほろ)。天平勝宝七歳(755)二月、防人として筑紫に派遣される。
道の辺の茨の末に延ほ豆のからまる君を離れか行かむ(万20-4352)
【通釈】道端の野茨の木末に這いまつわる豆のように別れを惜しんでまつわりつくあなたを、離れて私は旅立って行くのだろうか。
【補記】「うまら」は「うばら」の訛り。「延ほ豆の」までが「からまる」を起こす序。「君」はおそらく作者の親であろう。
更新日:平成15年03月21日
最終更新日:平成15年03月21日
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