2  次頁へゆくまへがきへ戻る       *                                                                   りに古びてゐる 延ばしてをり 悠久の歳月を経て来たらしい 神がうしいばか  磯のほとりに生えたつままの樹を見ると それは根を長く                                                           年深からし神さびにけり 一九|四一五九                        礒のへのつままを見れば根を延へて                          渋谷の埼を過ぎて巌の上の樹を見る歌 樹名つまま         *                                         は ふつう長命を祈るまじなひ         前頁の宴で再び詠まれた歌 なほ松の枝を結び合はせるの 枝を私たちは結びませう        色とりどりの花は いつかは色褪せる 常に変はらぬ松の                                                         松のさえだを我は結ばな 二十|四五〇一                            八千種の花はうつろふ常盤なる           やちくさ