(Last update:06/06/19)
多出力スイッチング電源が安価に手に入ったので、ずっと昔からの懸案であった実験用可変電圧電源を製作することにした。
で、スペックなのだが、やはり実験用電源としては 0-20V/2A ぐらいは対応させたい。この場合、トランスで電源を組むとすると
24V/3A 程度のトランスが必要。どうしても重くかつ高価になるのでできれば格安のスイッチング電源で済ませたいところである。
そんなある日、D級アンプ製作の買い出しに秋葉原に行ったところ、丁度良いスイッチング電源を発見。ニチコン製で、-12V/0.2A、5V/0.5A、12V/1A、24V/4A
というスペック。24V 系の容量もさることながら、頻繁に使う 5V と 12V も別系統で取れることから、急遽多出力の電源を組む事にした。
出力電圧は通常ならパワートランジスタあたりで制御して 0V からの出力を可能にするのだが、数A流すとなると放熱をマジメにやらないといけなくなる。当然、お手軽な可変電圧レギュレータなんかも電圧差が大きいので論外
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そこで今回は可変電圧スイッチングモジュールを 2 つ使った秋月のキットを使って出力電圧を降圧させることとした。このキットでは、使用しているスイッチングモジュールの規格上、出力電圧は
5V〜入力電圧 -3V となる。上限はともかくとしても、下限 5V ではちと用途が制限されてしまうので、ダイオードの順方向電圧降下を利用し、出力を
4V ほど下げて 1V〜20V となるようにした。
また、せっかく多出力のスイッチング電源を購入したのに、普通に各電圧を出力しても面白みが無いので、各電圧毎にモニタ用の
LED を付けることとした。特に可変電圧モニタ用の赤 LED は抵抗で電流制限をしているため、電圧によって明るさが変わるという趣向付きである
^^;
で、さっくりとキットを製作し、LED 基板を作成。電気的には難しいところはないのだが、今回の製作はとにかくケース加工が面倒。そもそも穴が多い上に、角穴、丸大穴と盛りだくさん
^^; 電気ドリルとハンドニブラでしこしこと半日がかりで加工を行い、さらに最終配線を行って完成!
で、さっそく実戦投入。やはり可変電圧の電源があると便利だぁ。それに 5V
と 12V がお手軽に取れるのもなかなか便利。うちで扱うのは大抵 1A 以下なので、可変電圧出力を使わなくても対応できるのがいい。
というわけで、派手さはないものの、自作派に必須な電源をようやく揃えることができた。思えば電子工作を初めてかれこれ30年になる
@o@。その間、実験用電源を持っていなかったというのもナニだが、これでようやく一人前
(?) の環境が整い、電子工作にも自然とリキが入る管理人であった ^^;