2面ダイス2つしかない事象のどちらかを決定するのに、最も良く用いられるのはコインであろう。物体としては3つの面を持つが、うち一つが殆どありえない場合、それは2面ダイスといって良いだろう。3面ダイス
インドの双六、パチシでは昔は貝が用いられた。近年では布製で、半球状のサイコロが用いられている。どちらも丸い面と平らな面の2面サイコロである。韓国の双六ユッノリでは平らな面を持つ棒状のサイコロを4本用いる。これも丸い面と平らな面の2面サイコロである。当然だがこれらの2面サイコロはそれぞれの目が出る確率は等しくない。ある種のゲームでは、三角柱のサイコロを用いる。細長く、立つことはまずありえないため、これは三面サイコロということができる。三角形のため2面が上に出る形となるが、それをどうゲームに使うかはルールによる。4面ダイス正四面体のサイコロは市販されている。3面が上に出るので、何の目が出たかは底面近くに数字で表すため見にくいのが欠点である。5面ダイス
モンゴルの羊のくるぶしの骨のダイス、シャガイ(またはシャガー)は底面が楕円の円柱状であるので4つの面が出る。これも四面ダイスといって良いだろう。中国や朝鮮半島の官位双六である「従卿図」「陞官図」では、五角柱の投げ棒形サイコロが用いられる。側面に1から5までの切り込みがあり、上になった切り込みの数で目を示す。6面ダイス一般には正六面体のダイス。最も一般的なダイスであり、通常ダイスと言うとこれを差す。7面ダイス
一般に1から6までの数字が一つずつ書かれており、向かい合う面の数字の和が7になるようになっている。
六角柱に心棒を付けた独楽状のダイスも存在する。この形を使えば、多角柱なら何角柱でもダイスを作ることができる。そんなものがあるのか、と思われるだろうが、回り将棋で振る4枚の金は紛れも無く7面ダイスである。もちろん出方は均等ではない。8面ダイス正八面体のダイス。1から8までの数字が一つずつ書かれている。10面ダイス正五角錐2つの底面同士を張り合わせた形と正四角錐台2つの底面同士を張り合わせた形がある。0から9までの数字が一つずつ書かれている。正多面体ではないし、後者は各目の出る割合は均等ではない。十進法の世界ならではのダイスである。12面ダイス正十二面体のダイス。1から12までの数字が一つずつ書かれている。14面ダイス立方体の8つの角を削ったような形のダイス。中国や朝鮮半島の双六に用いられたと思われる。18面ダイス八角柱の上下に四角垂台がついたようなダイス。中国の古いゲームである六博に用いられた。100面ダイス百面体のダイス。0から99までの数字が一つずつ書かれている。球に近く、なかなか止まらないし、一つの面が小さいため数字が見にくい。それでも十進法の世界、特に百分率が関係する事象の決定には重宝するようだ。