伝統ゲーム紹介


蜘蛛合戦・蜘蛛相撲

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名称蜘蛛合戦(くもがっせん)・蜘蛛合戦(くもずもう)
概要  蜘蛛を戦わせる遊び。昔は大人の賭博や子供の遊びとして行われていたと思われるが、近年は伝統行事として鹿児島県姶良郡加治木町と高知県四万十市の2ヶ所で行われている。共に用いられているのはコガネグモ(女郎蜘蛛)の雌である。これは大きいので見ごたえがあるために用いられているようである。雌は体長約25mmだが、雄は体長約8mmである。

歴史

 加治木の蜘蛛合戦は、薩摩の島津義弘公が文禄・慶長の役に参戦した際、陣中で義弘公が兵士を元気づけ励ますために、コガネグモを集めて戦わせたのが始まりであると伝えられている。ただ義弘公は、兵士が蜘蛛を戦わせるのを見てこれを行ったので、加治木にはその前から蜘蛛を戦わせる風習があったのでは無いかとも思われる。現在の大会は大正14年(1925)に加治木蜘蛛同好会が作られ、本格的に行われるようになったようである。現在は国の無形民俗文化財になっている。
 四万十市(旧中村)の女郎ぐも相撲は、応仁の乱を避けた一條教房公と共に中村の地に下ってきた女性たちが、華やかだった京都の暮らしを懐かしみ、中村でも宮中のいろいろな遊びを楽しんだ中に女郎ぐも相撲があったと言われている。現在の大会は昭和25年から始まり、平成12年に第50回を数えた。
 『閑窓自語』に享保年間(1716-1736)に「蛛合わせにして博打に及ぶ」という記述がある。

競技の方法

一本の棒を立て、上部に水平な棒を結びつける。まず一匹の蜘蛛をこの横棒の先端に止まらせる。続いて、もう一匹を中ほどに止まらせ、先の方へ追いやる。両者を出会わせ喧嘩をさせる。

以下のような場合、勝負あったとみなす。

1.相手を棒から落とした場合。
2.相手の蜘蛛がぶら下がっている糸を切って敵を下に落とした場合。
3.相手の体に糸を巻き付けた場合。
4.相手の尻に噛み付いた場合。

イベント

・「蜘蛛合戦」鹿児島県姶良郡加治木町の福祉センター 毎年6月第3日曜
・「女郎ぐも相撲」高知県四万十市中村の一條神社 毎年8月第1日曜

探訪記

「蜘蛛合戦」鹿児島県姶良郡加治木町
「女郎ぐも相撲」高知県四万十市中村

 


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