伝統ゲーム紹介


十六武蔵

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名称十六武蔵(じゅうろくむさし)
日本
概要  持ち駒の数と機能や目的も異なる2人用の盤上遊戯。

遊び方

 1個の武蔵(親)駒を持つ側と、16個の捕り手(子)駒を持つ側に別れて遊ぶ。 最初に、親駒は中央に、子駒は周辺に配置する。

 親を先手とし、交互に一手ずつ駒を動かす。一つの駒を交点から線沿いに隣り合った交点に動かすのが一手である。

 中央に一つだけある親駒(武蔵)は子駒の間に入ると両側の子駒を取る(盤上から取り除く)。 子駒は武蔵を取り囲んで動け無くすれば勝ち、逆に囲めないほど子駒が少なくなると親の勝ちである。
 下の三角形の部分は雪隠(せっちん)あるいは牛部屋と呼ばれ、線の形は数種類ある。
下の部分に武蔵を追いこむと、少ない駒で動けなくすることができるので、いかにここに追い込むかが鍵である。

歴史

 承平年間(931〜938)に出された辞書『和名類聚抄』に八道形成(やすかり)が載っており、この発展形と考えられる。 雪隠・牛部屋が付いた形の盤上遊戯もアジア諸国に見られることから、日本独自のものではなく八道形成(やすかり)同様海外から伝わったものと考えられるが時期は不明である。  十六目石、十六六指と表記されることもある。両側の駒を取ることから二刀流の宮本武蔵という説もあるが、伝来は宮本武蔵以前と考えられる。 武蔵坊弁慶と言う説もあるが、先に「むさし」という言葉があった可能性もあり断定はできない。

 江戸時代、明治時代の浮世絵や玩具も残っているが、戦後はほとんど市販はされず、雑誌の付録などで受け継がれてきているようである。

 

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