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58   海外モバイル奮闘記(その1) (2002.10.14)

旦那と二人で1週間程イギリスのロンドンに行ってきました。旅行先の様子を留守番の子供達に伝えたり、日本からの連絡にデジカメ、パソコン、インターネットを活用(という程でもないが)して、楽しく旅ができました。ロンドン旅行記は別途公開予定です。

海外からのアクセスはいつも使っているasahi-netだけでは心配なのでso-netに加入した。so-netは海外ローミングが無料(追加課金なし)なのがよい。とくにイギリスはローミングではなく、so-netのダイレクトなアクセスポイントがあるので接続も簡単。加入月は無料なのも嬉しい。

まずは、ちょっと苦労したホテルからのネット接続について。

今回はロンドンに滞在してあちこち観光する旅行でホテルは1ヶ所です。あまり期待していなかったホテルの部屋(それでもツインの予約がトリプルになりラッキー)ですが、なんとデスクの前に情報コンセントがありLANポートがあった。その隣には電源コンセント(イギリスのタイプ)もあって、パソコン利用のことをよく考えてある。ホテル自体はちょっと古めのビジネスホテルのようで今ひとつだな、と思っていたがLANが繋がるなら素晴らしい(と、ぬか喜び)。早速LOOXにLANカードを差し込み、ケーブルをLANポートに繋ぐが全然だめだ。LANケーブルが繋がってないというメッセージがでる。なぜ? 何度繋ぎ直しても、LOOXを再起動してもだめだ。

仕方なく旦那がロビーに降りていくが、パソコンなどのサポートを行うビジネスコーナーは既に閉まっていた。フロントで部屋からインターネットを使いたい旨を問い合わせると、パソコンやケーブル持っているか? 9をダイヤルしたか? とか聞かれる。9は外線電話をかけるときの番号だ。いや、電話経由じゃなくてLANで繋ぎたいというが、こちらの英語力の弱さと向こうのIT力の弱さが相乗してラチがあかない。そのうち相手がメンテナンスの人を部屋に行かせるというので部屋で待つことにした。

10分位したら、いかにも現場の保守のおじさん風の人がやってきてLOOXとケーブルを見るなり、ポートはこっちだと2つあるポートの左側を示す。右は使えないと言う。しかし、左側はどうみても普通のLANのポートではない。持っているLANケーブルのプラグ形状と違うことをいうと、「あちゃー」とは言わなかったけどそんな感じで、明日、電気屋に行って変換プラグを買えという。ホテルには用意してないとのこと。ホテル近くで売っている電気屋までの道順を教えてくれた。「わかった、ありがとう」ということで帰ってもらった。

しかし納得できなくて、使えると言われた左の情報コンセントをよくよく眺め直してみると、先日ヨドバシで買ったイギリスの電話の変換アダプタが合いそうな気がした。試してみるとなんとピッタリではないか。左側は電話のコンセントだったのだ。普通の電話機はベッドサイドテーブルの上にあるので、そこから離れたデスクに電話のコンセントがあるとは思わなかった。それに、保守のおじさんもインターネットはこれだ、というのでてっきりLANポートだと勘違いしてしまった。右側のLANのコンセントは付いているだけでインフラは整っていない模様だ。紛らわしいから張り紙くらいしろ>ホテル

結局、そこに変換アダプタを差し込んでモジュラーケーブルをLOOXのモデムポートに繋ぎ、ダイヤルアップしたらso-netのロンドンAPにすんなりつながり、メールやホームページが見られた。モデムの接続速度は40Kbps程度でまずまず。しかし、アクセスポイントの先が遅いようだ。メールのダウンロードやWebアクセスが妙に遅い。日本でダイヤルアップしたときの3〜5倍は遅いような気がする。so-netのバックボーンが細いのか、混んでいるためなのかよく分からない。

ホテルの部屋からダイヤルアップでインターネットに繋がった

しかし、念のためと思ってヨドバシで買って持っていった電話の変換アダプタが役に立ってよかった。最近のホテルは日本やアメリカで使っているタイプがそのまま使えることも多いと聞いていた。実際、旦那が5年前にきた時に滞在したホテルは、日本と同じタイプのモジュラージャックだったそうだ。で、今回も特に心配していなかったが一応の保険のために用意しておいたのだ。

ホテルからの電話代は市内通話が30ペンス/分(約60円/分)となっていてかなり割高。それに1通話毎にミニマムチャージがかかるらしい。公衆電話にはモデムの接続口はないし、あったとしても夜中にパソコン持って公衆電話まででかける気力はない。仕方ないのでなるべく回数を少なくし、短時間で電話を切るようにして使う。接続速度が遅いのでネットサーフィンなどしていたらあっという間に数千円だ。なんとかしてよ、と思う。

今回、空港とホテル間の送迎だけがついたツアーだったが、旅行代理店の現地係の人からホテルの部屋からの電話は非常に高いので注意してくださいとの案内があった。電話は公衆電話を使い、インターネットをするならインターネット・カフェに行った方がいいと勧められた。とくに日本への国際電話は10分で1万円以上になるらしい。ロンドンではインターネットカフェが1,2ポンド(2〜4百円)で1時間程度使えるそうだ。日本語が使えるパソコンもあるらしい。しかし、今回はネットサーフィンが目的ではなく、自宅との連絡用ホームページデータのftpを行う必要があるので自分のパソコンじゃないと困るのだ。そのあたりは説明しても分かって貰えないだろうと思い、そうですか、と曖昧な返事をしておいた。

どこかの無線LANに繋がらないかなぁ(^_^)と思い、無線LANのスイッチを入れたがアクセスポイントは見つからず断念。まあ、当たり前ですが。また、もし見つかっても勝手に使うのは問題ですね。

ちなみにホテルのロビーにあった公衆電話からはフリーダイヤルがかけられなかった。今回、国際電話はクレジットカードに付いている格安な国際電話サービスを利用したので、一旦フリーダイヤルにかけてから、暗証番号をいれて繋ぐ方法だった。このフリーダイヤルがホテル内の公衆電話からかけられない。ホテルのケチ! しかたないので国際電話はホテル前の道路にあった公衆電話や駅などの公衆電話を利用した。格安国際電話はイギリスから日本へ毎分60円で済みました。なんとホテルの部屋からの市内通話と同じ値段です。

チェックアウトのときのホテルのスタッフが日本人の女性だったのでLANポートのことを聞いてみた。すると2〜3ヶ月前に契約していた業者が替わる前迄はLANが使えていた?らしい。詳しい経緯は分からないが最近になって使えなくなったようだ。真偽のほどは不明。ホテルは立地も朝食も部屋の内装も設備もイマイチ、良かったのはお風呂のお湯が豊富でハンドシャワーだったこと位です。LANは大変残念でした。

次にホテル外でのモバイル事情についてです。

ロンドンの北にあるケンブリッジに行ったとき、公衆電話型のインターネット端末を見つけたので使ってみました。きっとロンドンにもあると思うが気付かなかった。キーボードとトラックボールが付いていますが、キーはストロークの短い頑丈なもので押しにくい。10ペンス/1分(最低50ペンス5分から)でWebアクセスができる。10分で1ポンドなのでインターネットカフェよりは割高。でも必要になったときに気軽に使えて便利そうです。

我が家のページにアクセスしてみました(下写真の一番左)が、日本語は文字化けです。速度は遅く、普通のダイヤルアップと同じような感じです。でも、地球の裏側にある田舎の街角の公衆電話ボックスから、我が家のホームページが見られることに少し感動。まさにワールドワイドウェッブです。

LOOXは890グラムという軽さですが毎日の観光で持ち歩くのは大変なので、ホテル以外で使ったのは電車でケンブリッジまで出かけた時と、空港、飛行機の中だけです。街のどこでもネット接続ができるなら持ち歩いたかも知れませんが、そうでは無かったですし。試しにケンブリッジのトリニティカレッジ(ニュートンが学んだことで有名)の中庭で無線LANをONにしましたがアクセスポイントは見つかりませんでした。図書館にはi-Macがあったが。

公衆電話型インターネット端末(Webブラウザタイプ) 公衆電話型インターネット端末(メールのみのタイプ) 飛行機の中でLOOXする トリニティカレッジの中庭でLOOXする
公衆電話型インターネット端末(Webブラウザタイプ) 公衆電話型インターネット端末(メールのみのタイプ) 飛行機の中でLOOXする トリニティカレッジの中庭でLOOXする

ロンドンのインターネット・カフェは外から見る限り結構はやっていましたが、結局利用しませんでした。ホテルの部屋から自分のパソコンでネットに繋げるし。ロンドンにはネットサーフィンより面白いもの、感動的なもの、物珍しいものがタップリあった。

携帯電話の普及は日本と同じような感じでした。でも、子供や学生が持っているのはあまり見かけなかった。歩きながら電話している人も多いし、バスや電車の中でも電話の着信音や話し声が聞こえてました。旅行者用に短期のレンタル携帯を使っている観光客も多かった。よく見かけたノキアの電話機は折りたたみ式ではなく、カラー液晶でもないですが日本のものよりコンパクトですが少し厚みがあるようでした。着信音もシンプルな音で着メロではなかったです。もちろんカメラなどは付いていません。

以上、ロンドンのネット接続事情でした。短期間の滞在でしたが、ロンドンに行かれる方に何かの参考になれば幸いです。次回、旅先から自宅と友人向けに発信していた旅行記ホームページについて書きます。今回書こうと思っていたら長くなったので。

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