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29   ちいさなコンピュータ (2001.9.30)

高橋尚子さんがベルリンマラソンで世界最高記録をだして優勝しました。あれだけ期待されてプレッシャーも大きかったでしょうに、その期待に応えての記録達成は素晴らしい。日本人はプレッシャーに弱いと言われていましたが、最近変わってきたようです。柔道のやわらちゃん、イチローなど世界の舞台で活躍する人がでるのはうれしいですね。スポーツ以外でも沢山いると思うけどあまり晴れ舞台にでないのでよく分からないのが残念です。景気低迷はまだまだ続くようですが、グローバルな世界で活躍できる人がいると思うと日本もまだまだ捨てたモノじゃない。

閑話休題、最近旦那がちいさなコンピュータにはまっている。きっかけは、私が図書館から借りてきた子供の科学という雑誌だった。N大助教授でミステリ作家の森博嗣さんが今でも愛読している雑誌というので試しに借りてきた。その中でマイコンを使った工作記事を読んだ旦那が昔の工作熱を呼び起こされ、はまってしまったようだ。最近の週末は子供をだしにして工作三昧なのだ。雑誌を借りてきたことをちょっと後悔。まあ、パチンコやゴルフに熱中するよりいいかなと諦めている。

その昔パソコンはマイコンと呼ばれていた。私が最初に買ったNECのコンピュータPC-8001もマイコンと呼ばれていた。でもいつの頃からかデスクトップやノート型のコンピュータはパソコンになっていた。その変わり目のころは会社で大型計算機のプログラムを書いたりしていてマイコンとは縁が薄かったので、気付いたらパソコンになっていた。Windowsがでてきたころからかな?

でもマイコンも無くなった訳ではなかった。炊飯器やビデオなどの家電にコンピュータが入るようになって、これらのコンピュータはマイコンと呼ばれてた。マイコン炊飯器とか、マイコン洗濯機とかね。もしかしたら、こちらがマイコンと呼ばれるようになったからデスクトップがパソコンになったのかな? とにかく、色々な家電や機械に組み込まれて黒子(くろこ)として働いているコンピュータがマイコンで、表舞台に立っているのがパソコンなのだ。

コンピュータというとペンティアムとかWindowsとかに注目が集まるけど、市場規模でみると黒子のマイコンの方が圧倒的に大きいらしい。世界中のコンピュータの99%以上はWindowsとは関係ないマイコンというような話も聞いたことがある。他にも米国の平均的な家庭には20個のマイコンがあるような話もどこかで読んだ。本当かどうか分からないけど、テレビ、ビデオ、炊飯器、洗濯機、エアコン、電子レンジ、電話、CDプレーヤ、車などなど、コンピュータが入っているものは沢山ありそうなので頷ける。

旦那は町田の東急ハンズや秋葉原に部品を買いにでかけては、半田付けやら、モータとギアの工作をしたり、それらを動かすためのソフトを作っているようだ。パソコンでソフトのデバッグをしているときの集中度はかなりのものだ。仕事でもこんなに集中することはないのではないかと思うぞ。使っているマイコンはこれで1個380円とのこと。このちいさなコンピュータは乾電池2本で動いて、ソフト次第で結構いろいろなことができるらしい。

マイコン搭載自動車

上の写真は、動きをプログラムできる自動車のおもちゃだ。車の上にあるスイッチで、前進、後退、右、左、ライト点灯、ブザー音などをプログラムして思い通りに動かすことができる。マイコンとスイッチ部分の拡大です。中央がマイコン。子供達はプログラムの仕方をすぐに覚えて、車におもしろい動きをさせて遊んでいる。自分の命令通りに自動車が動くのがおもしろいようだ。

他にも、残像現象を利用して空中に文字や記号を書くスティックを作っては遊んでいる。12個の発光ダイオードが規則的に点滅しているので、スティックを振ると空中に文字が浮かび上がってくる。全景はこんな感じです。子供たちの名前や、少年野球のチーム名、「ガンバレ」など10種類の文字を切り替えられるようになっている。子供の野球の応援にもっていこうと考えたが、明るい昼間はよく見えないという企画倒れおもちゃであった。

さらに子供達と一緒にこんなキャタピラで動くおもちゃも作り始めた。まだマイコンは載ってない。親子のコミュニケーションにもなっているからいいかな。旦那は迷路を抜けるロボット、マイクロマウスも狙っているらしいがどうなることやら。そのうち家中、マイコンおもちゃだらけになりそうだ。

モータやIC、トランジスタなどの部品を調達するためにリサイクルショップ HARD・OFFで動作保証なしのジャンクのプリンタまで買ってきた。これが100円で買ってきたキヤノンのプリンタだ。我が家の現役プリンタより綺麗で高性能なのに100円。でもさすがにインクヘッドとカートリッジはついてなかった。カートリッジだけで4〜5千円するので使えるかどうか試すのはやめて早速分解していた。結構色々な部品がとれたようだ。上記写真の車のブザーもそうだ。でも、捨てる部分のほうが多くてリサイクルにならないぞ。

ありふれたおもちゃもマイコンで動かすことで夢が広がるかな? ソフトなら私にもなんとかなるかもしれないので、そのうち家族みんなで楽しめるかなとも思っています。近々、相模原でロボットフェアがあるのでかけてみようかとも思っている。行って来たらこのページで報告します。

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