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蘇州で名園巡り

世界遺産に登録された名園が幾つもあるというので、前提知識はほとんど無かったが取りあえず有名そうな所を巡ってきた。帰国後に、滄浪亭、獅子林、拙政園、留園が蘇州の四大名園で、それぞれ宋(10〜13世紀)、元(13〜14世紀)、明(14〜17世紀)、清(17〜20世紀)の王朝の建築様式であるということを知る有様。情けないな。

四大名園のうち3つ、獅子林、拙政園、留園を訪れた。訪問順序はこの逆で最近の時代の留園から古い時代に向かって、拙政園、獅子林であった。

さて、名園巡りの最初は寒山寺だ。さんざん名園といっておきながら、庭園じゃないよ、お寺だ。正面入口は山吹色のはでな壁だし、中の建物もあまり古さを感じさせない。すこし意外な感じ。帰国後にネットで調べてみると、建立されたのは6世紀頃だが、現在残っているものは清代末(1900年頃)のもので、100年位しか経っていないらしい。納得。

五重塔は改修中で、ネットに覆われていた(下の鐘楼写真の右上のほうに少し見える)。家内安全と旅の安全を願ってお線香を奉納してきたが、線香が太くてなかなか火がつかない。

ここで有名な張継の詩、「楓橋夜泊」の碑を撮ろうとしたらデジカメ(初代IXY DIGITAL)が壊れた。その後何をやっても復活しなかった。以降の写真は、同僚が撮った写真と、写ルンです(実際にはコダック製)で撮ったモノです。

寒山寺の鐘楼 寒山寺、赤い蝋燭と太い線香
寒山寺の鐘楼 寒山寺、赤い蝋燭と太い線香

寒山寺の通路 寒山寺門前の水路
寒山寺の通路 寒山寺門前の水路

寒山寺のチケット (20元)
寒山寺のチケット (20元)

最初に訪れた庭園が留園だ。♪リンリン・ランラン留園の留園ではない。ちなみにリンリン・ランランはパンダでもない。ご存じない方はググってみてください。世界文化遺産の留園だ。太湖石という湖の底に沈んでいた石が有名らしい。

ここのチケット売り場で、おつり(お札)を投げ返された。いやー、中国を感じた一瞬でしたね。話には聞いていたが、今でも体験できるとは。係員がお姉ちゃんだったのも意外だった。人生に疲れたおっさんや、おばちゃんなら、あ〜ぁ面倒くせーな、早く仕事おわんねーかな、という感じで投げ返すのも判らないではないが、なんで若いあんたが? 世界遺産が泣くよ。

留園は建物と庭園のバランスがなんともよい。透かし窓というのか、ガラスは入っていないが中華風の桟が入った窓から見る庭園や、小さな庭を繋ぐ通路に風情があっていい。

留園の池と向こう岸に太湖石 留園(左写真の向こう岸から見た風景)
留園の池と向こう岸に太湖石 留園(左写真の向こう岸から見た風景)

留園の庭を繋ぐ通路 留園の巨大な太湖石
留園の庭を繋ぐ通路 留園の巨大な太湖石

留園のチケット (30元)
留園のチケット (30元)

さて次は虎丘、英語で Tiger Hill と、そのまんま。ここの斜塔をガイドブックかネットで見かけたので行ってみたかった。その名の通り、小高い丘の上にある。登るための駕籠は、なんとたくましいおばちゃんが担いでいる。

斜塔の中に入ることができた。といっても1階だけで、登ることはできません。塔は土台から傾いている。塔の中では解説のおばちゃんが塔の由来や装飾について(だと思う)色々説明してくれますが、当然ながら全く理解できず残念。

レンガを積んだような塔なのによく倒れないモノだと感心する。日本と違って地震がないかららしいが。

虎丘の斜塔 虎丘の斜塔 虎丘の斜塔
虎丘の斜塔 虎丘の斜塔 虎丘の斜塔

虎丘の駕篭舁きおばちゃん 虎丘出口の土産物屋通り
虎丘の駕篭舁きおばちゃん 虎丘出口の土産物屋通り

虎丘のチケット (40元)
虎丘のチケット (40元)

次は拙政園、ここも世界文化遺産だ。広大な敷地に池と、が見事な庭園でした。蓮の花がこんなに咲いているのを初めて見た。蓮池を望む建物も凝っていて良い感じだ。大勢の人で賑わっていた。広すぎて歩くのに疲れたが。

今、気付いたが、ここまで入場料が10元ずつ高くなってきている。寒山寺の20元から始まり、留園30元、虎丘40元、拙政園50元だ。そして最後の獅子林で20元に戻る。それぞれの庭園にそんなに差があるようにも思えないが、値段の根拠は何だ。広さかな。

しかし、現地の物価を考えると高い。50元は700円位、日本との給与や物価の差は10倍程度だから、7,000円位の感覚か。その割には現地の人も多い。ツアーなどの団体チケットは安いのか?

拙政園の蓮池 拙政園の蓮の花
拙政園の蓮池 拙政園の蓮の花

拙政園 拙政園 拙政園出口の土産物屋
拙政園 拙政園 拙政園出口の土産物屋

拙政園のチケット (50元)
拙政園のチケット (50元)

最後は、奇石(奇跡じゃない)で有名な獅子林に向かう。

拙政園から獅子林に向かって歩いていたら、千円おばちゃん軍団に捕まった。扇子や刺繍などいくつか出して、「千円、千円!」と口々に叫ぶ。なぜ、日本人と判るのだ? 相手にしないでいると、次々に扇子の数を増やしてくる。最後にはおばちゃんが持っていた袋丸ごと全部で千円ということになった。

でも、そんなに扇子は要らないよ。もっと売り方を工夫しろよと思いつつ、無視して歩いていくと、突然おばちゃん軍団が走り去った。同僚に聞くと、路上販売禁止エリアに入ったかららしい。

さて、獅子林は、石が獅子に見えるとか、獅子がでてきそうな石の林だということだが、ライオンがいそうには見えない。面白いがあまり好みの庭園ではない。もし、貰えるなら欲しいが。

獅子林 獅子林
獅子林 獅子林

獅子林 獅子林(左写真の向こう側からの眺め)
獅子林 獅子林(左写真の向こう側からの眺め)

獅子林のチケット (20元)
獅子林のチケット (20元)

今回巡った庭園のうち、個人的には留園がよかった。庭もよいし、迷路のように繋がる建物や、こじんまりした庭がそれぞれに個性があってよい。こんなところに住んでみたい。庭掃除が大変そうだが。

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© from Metal Woods, Aug. 2004