Habenaria
サギソウについての詳細です。
当方での栽培法も紹介しています
サギソウとは?
サギソウの花・2002年 花が空を舞う鷺の姿を模していて、その繊細さから多くの園芸家に栽培されています。学名はHabenaria radiataと言います。一見栽培が難しく見えますが、実はとても簡単に栽培できます。山野草の入門にももってこいです。
手に入れるには?
 球根なら2〜3月頃、鉢植えの物なら5〜7月頃に園芸店やホームセンターの園芸売り場で購入できます。価格は球根なら¥480〜¥680程度、鉢植えの物だと若干高く、¥680〜¥1000程度です。
改良品種
・銀河
 白覆輪と呼ばれる、葉の縁に白い斑が入る品種です。当方では一番最初に購入した品種です。現在では白覆輪ではなく黄覆輪に化けてしまってます(汗。
・暁
 黄中斑と呼ばれる、葉の縁は緑で、その内側に黄緑色の斑が入る品種です。当方の暁はサカタのタネの通販で購入しました。現在では縁の緑はすっかり消えて全身黄緑になってます(笑。
・飛翔
 当方にはありませんが、一応紹介だけ(汗。1本の花茎からたくさんの花が固まってが咲き、しかも、距は3本も出て、上下逆さまに咲く変種です。非常に高価で、1球で¥2000近くします。

このほかにも多くの品種が存在します。
栽培方法
 ホームセンターでは結構値が張り、難しそうなイメージがありますが、上でも書いたとおり非常に簡単で増殖も容易です。
上手に育てるコツは毎年の植え替えにあります。
栽培難易度★


 2〜3月頃に球根を掘り出し、植え替えます。球根で購入する場合もこの時期に購入すると良いでしょう。
 用土は水苔単用が無難ですが、鹿沼土や赤玉土等を混合して使用しても構いません。水苔植えの場合は毎年植え替えるようにします。そうしないと夏の高温期に根元が腐る病気が発生する場合があります。当方はなりました(汗。
 球根の間隔は4cm程離しておいた方が蒸れずに丈夫に育ちますが、密植しても構わないと思います。密植の方がまとまって咲くと綺麗です。
 4〜5月に芽が出始めます。置き場は日の当たる暖かい戸外、水は年を通して絶対に切らさないようにします。肥料はまだ与える必要はありません。
サギソウ・芽出しの頃 5月頃のサギソウ。この頃は日光に良く当ててやることで生育が活発になり、多くの花が咲くようになります。


 この頃から生育が急速に早くなります。が、病気もまた発生しやすくなります。この時期も肥料は必要ありませんので、病害虫の防除に全力を注ぎましょう(ぉ。
 病害虫は主に、軟腐病に似た根元が腐って倒れる病気、ヨトウムシ、ミノムシ、アブラムシがあります。病気は毎年植え替えして用土を清潔に保っていればまず発生しません。害虫については、イモムシ系は見つけ次第捕殺します。なお、アブラムシも早急に駆除します。ウイルス病を媒介するためです。ウイルス病は一旦罹ってしまうと治りません。罹った株は残念ですが抜き取って処分します。
 花は6〜8月に開花します。終わった花は、種が出来ないうちに摘み取ります。この時、葉は切らないように注意します。
 置き場は半日陰が良いでしょう(当方では炎天下ですが)。
サギソウの花・2002年 開花当初に撮った写真です。まだこれからどんどん咲きます。
サギソウの花・上記より1週間後 上記の写真から1週間程経過したサギソウです。見事に咲きそろいました。本当にサギの群れが大空を舞っているようですね。


 花が完全に終わった頃から、今度は来年に向けて肥料を施し始めます。球根を太らせるため、週に1回、1000倍に薄めた液肥を水代わりに与えます。葉が寒さで枯れるまでこれを続けます。
 置き場所は日の当たる暖かい戸外に置きましょう。


 サギソウは休眠期ですが、ある意味、この時期がサギソウの運命を決定づけます(笑。多少凍っても平気ですが、凍害を防ぐ意味も込めて、水は控えめにします。ただし、春の項目にも書きましたが、この時期も絶対に水を切らしてはなりません。サギソウは確かに球根を形成する植物ではありますが、湿生植物のため、乾燥保存が効きません。一旦乾燥させてしまうとそのまま枯死してしまいます。来年になって、いくら待っても芽が出てこないと嘆いている人は大抵、冬に水遣りをしていない場合が多いです。
 置き場所は何処でも構いませんが、あまり日が当たらない方が突然の陽気で芽が動きだすことがないので安心です。
おまけw
実はこんな状態w えっと、1枚目の写真で気付いた人もいるかも知れませんが・・・。実はこんなに曲がっていたんですw。つまり、いままでのはトリック写真だったんですw。N.Ishiiさん直伝のマジックを使わせていただきましたwww。
ちなみに、これが上で書いた病気の状態ですので、こうならないようにしましょうw。