プリンス・クリッパー 

昭和27年(1952年)に発売されたプリンストラックの後継車種として昭和34年に発売されたのがプリンス・クリッパーです。特徴のあるフロントグリルで親しまれノンスリップデフを最初に採用したのもクリッパーでした。日産自動車との合併後もしばらくは生産されていましたが車種の統合などによりその姿を消しました

      昭和34年7月 クリッパー 発売
     昭和35年10月 スーパークリッパー 発売
     昭和56年12月 日産・アトラスの登場に伴い生産を終了
        当時の価格は  1500 2トン車 が 718,000円
                1900 2トン車 が 758,000円
                     .ロングボデー車 が 840,000円 となっています

昭和36年(1962)度のプリンスの貨物車の生産台数は26,641台 となっています

以下に昭和36年型プリンス・クリッパーをカタログより紹介させていただきます。

アンダー・シート・エンジン・システムのトラックが,能率向上の担い手として力強く活躍しています。それは,広い荷台と楽な姿勢の運転室で,速く,一度に,多くの物を運ぶことができるからです。力強さを象徴するような,新しいオーナメントが輝やくプリンス・クリッバーは,このアンダー・シート・エンジン・システムの数々の利点と,1500cc・70馬力エンジンのすぐれた性能,そして,2,000kgの積載力を持つ,たくましい中型トラツタです。

■2トン積・中型4輪トラック最大の荷台

全鋼鉄製の荷台は,長さ3,18m(10尺5寸),巾1,57m,床面積5,Ouと,国産中型トラック最高の積載力を誇っています。 床面は荷物の積み降しに便利な波型鋼板を用い,後部側板を開くと床面と同一面になります。その時の荷台の長さは,3,62m(12尺3寸)となり,長尺物,板物,家具等の積載に便利なように設計されています。リヤーゲートロックも新型になりました。

優れた荷重配分

プリンスクリッバーは,前,後事軸にかかる荷重配分が理想的なものとなっています。この為,低い重心と相侯って走行時の安定が,非常に優れています。

■ テデラックスな運転室

スペースは,3人がゆったリご乗車できます。通風のよさは勿論,美しい色彩の柔らかいシート,明るく見易い計器類,標準装備のラム圧型ヒーター,効果の大きいベンチレター,死角のないウインド,自動定位置停止式ワイパー,加えて サンバイザー,バックミラー,水温計,フロアマット等,数々のデラックス装備更に完璧な換気装置で快適な居住性を誇っています。

■ 多目的に応用出来る強力なシヤシー

強靭なフレーム,強力な前後のアクスル,ロングスパンスプリング等,クリッバーのャヤシーは過荷重や悪路での酷使にも絶対の強さを誇っています。

その他の画像は下記にてご覧ください

      詳しい仕様書  スーパー・クリッパー

      エンジン  マイクロバス

主な仕様書

全   長

4,690 mm

エンジン形式

水冷直列O,H,V

全   高

1,975 mm

総排気量

1,484  cc

全   巾

1,695 mm

圧 縮 比

8,3 : 1

車両重量

1,625 kg

最高出力

70PS/4800 rpm

最高速度

103 km/h

最大トルク

11,5kgm/3600 rpm