日野・コンマース 

現在ワンボックスカーは各メーカーから色々の車種が発売されています。その魁となったのが日野コンマースではなかったかと思います。当時としては珍しいFF機構や4輪独立懸架などかなり新しい機構を取り入れていました。しかし販売はあまり伸びなかったようで2年位で生産を終了しています。

      昭和35年8月 日野・コンマース 発売
      昭和37年10月 日野・コンマース 生産終了

日野・コンマースは昭和37年10月までに2,350台位が生産されました。

日野・コンマースについては資料が乏しく価格などの資料は見つかりませんでした。

以下に昭和36年(1961)型日野・コンマースをカタログより紹介させていただきます

ミニ・バス時代の先頭を走る11人乗り乗用車・‥日野コンマースのバスタイプは種々の特長を備えた高性能11人乗り乗用車として各方面から注目きれご好評をいただいております お仕事の機動性を増強し 休日の楽しきを倍増する 日野コンマースの活用は近代経営の第一歩です。

居住性のよい運転席

●大きなフロントのパノラミック・ウインドを通して広大な視野がひらけ 雨の日でも夜の運転でも 全く安全な走行が可能です
●軽いハンドルとクッションの良いシート・・運転者が疲れません
●方向指示器及びライト切換用レバーは いずれもステアリング.ホイールを握ったまま指先で軽く簡単に操作できる便利な設計です
●灰皿付の広いパネルはメモや伝票の記入用デスクとして便利です
●安全運転の見地から空気流通には充分に留意…運転席・助手席の足許には広く開くベンチレータがあり 夏でもi京しく運転できます
●計器類は見やすくまとめられ 運転中の注意力を分散しません

乗り降りが便利な低床式


フロント・ドライブの採用により床下を通るプロペラ・シャフトを除くことができ 他の車にない低い床が実現しました…お年寄でも子供でもラクに乗り降りできる便利なミニバスです 更に床が低いため重心も低く最高時速も90キロと 安定の良いスピードを楽しめます

安定の良いフロント・ドライブ
フロント・ドライブ(前輪駆動)がこの車の特長です 独持の駆動装置設計により従来の同型式車を凌駕する性能を備えました駆動輪の路面粘着力がきわめて大きく 推進力 登坂能力も強大 操舵性が良く 高速で急カーブを曲ってもアンダ・ステア オーバ・ステアの傾向が全くなく 思いのままの運転ができます

乗用車なみのサスペンション
ハイ・クッションの乗心地…4輪独立懸架を採用した乗用車なみの機構は どんな悪路でも 安定の良いドライブを可能にしている秘密です 砂利道でも デコボコ遣でも快適にとばせて疲れません

病院車

●患者輸送用として設計きれたもので 右側のベッド・シートは背当てを移動すれば 5人掛の快適なソファになります シートの下に備えられた担架は患者をベッドに移す際に身体を動かす苦痛を避ける独得な設計になっています 低床式のために担架のままラクに患者を乗せ降ろしできるのも特長です

その他の画像は下記にてご覧ください

    詳しい仕様書   エンジン

    ライトバン   その他

主な仕様書

全    長

3,940 mm

エンジン:形 式

直列4気筒頭上弁式

全    高

1,910 mm

総排気量

893 cc

全    巾

1,690 mm

最高出力

35 PS/5,000 rpm

車両重量

1,135 kg

最大トルク

6,5 kgm/3,200 rpm

最高速度

90 km/h

乗車定員

10人