通洞入口
北炭夕張第二鉱は終期に採掘区域は東に広がりました。そのために開発されたのが中央竪坑です。通洞は奥部竪坑を経由し、ここまで到達していたのです。中央竪坑は稼行期間は短く、昭和52年10月に北炭夕張第二鉱は閉山に至りました。今ではこの地に達する道路は完全に寸断され、たどり着くことは困難です。
中央竪坑のあった敷地は山奥にもかかわらず造成され、広く平坦になっていました。その地の最も奥に通洞の入口があり、竪坑の跡など3ヶ所にコンクリート殻が残されていました。
竪坑跡は基部の鉄骨が寸断され無残に残っていました。そして基礎には唯一の文字「中立配分五右一号」を確認することができました。
基礎には中を覗くことができる箇所がありました。そこから中に向かってフラッシュを使い撮影すると滑車が出現しました。完全に密閉はされず危険な状態にあるといえるかもしれません。
建物としては一棟小さな小屋のみが残っていました。
人目に触れることはありませんが中央竪坑のズリ山もなかなかの規模を有していました。
境界杭には北炭のマークが印されていました。
北海道旅情報巻頭 3-1.炭鉱町を旅する