石炭の歴史村を見下ろす炭住があった社光地区に新たに郷愁の丘ミュージアムという新しい小さなテーマパークができました。現在はセンターハウス(絵と写真でつづる夕張の歴史館)、生活歴史館、キネマの歴史館の3つの建物で構成されています。そしてさらに夕張の花の押花館、石炭ガラス工芸館が加わり全体が完成する予定です。
■生活歴史館かつて鹿ノ谷にあった個人の博物館である石川コレクション文化会館のすべてが寄贈されこの生活歴史館を構成しています。この歴史館の特徴は収集があくまで個人で行われたためあくが強いということでしょう。雑多な展示が見る人を圧倒します。夕張的なものを期待してもそのようなものは少なくあくまで昔の生活ということに主眼がおかれています。特に収集品が多いのが消防に関するもので火消しの道具から消防車まであるのにはびっくりさせられます。消防車、盆栽は屋外に展示で見逃しやすいので注意しましょう。
■センターハウス(絵と写真でつづる夕張の歴史館)資料的なものは正直ほとんどないのですが写真と地図が壁面を埋め尽くしていて夕張の過去を伝えます。基礎的に夕張を学習するには最適な施設ではないかと思います。正面奥には夕張の夜の風景が描かれた絵が展示されているのですがそのまばゆいばかりの輝きには感動させられます。この施設だけは無料で入館が可能です。
■キネマの歴史館
巨大な映画のポスターが所狭しと壁に飾られています。昔映画が娯楽の殿堂であった頃の躍動感がそのまま伝わってくるかのような迫力が味わえますが逆に言えばそれ以外の展示はほとんどなく資料的な価値のあるものもほとんどありません。屋外には西部警察で使われた車種のパトカーが軒先にちょこんと展示されています。
■東山中学校跡郷愁の丘からさらに上って行く道路がふたつありひとつは給水タンクに直結しているのですがもうひとつはずっと道路が続き本町の奥まで行くことができます。そこにあるのが東山中学校の跡地です。谷を埋め立てて造った平地も今では単なる空き地に過ぎなくなっていますがこの周りにもかつてはたくさんの炭住が立ち並んでいたのです。
■かつての炭住街
ほとんどが緑に埋もれてしまった炭住街にわずかに道路の痕跡が残ります。個人払い下げが行われたのかわずかに炭住が残っている箇所があります。
(地域別情報4-8-1.夕張・鹿ノ谷に地図と周辺案内があります。)
北海道旅情報巻頭 3-1.炭鉱を旅する