羊蹄山噴き出し公園汲み取り協奏曲



羊蹄山は蝦夷富士とも愛称もあるコニーデ型の火山です。裾野を広げたその雄姿は美しく函館本線(山線)、国道5号からの視線を集めます。洞爺湖のサイロ展望台などちょっと遠くから眺める風景もなかなかです。見る方向にもよりますが富士山よりも稜線の角度はきつく男性的な雰囲気を持つ山です。

そして羊蹄山の山麓には山に降った雨や雪が地面に浸透し湧き出てきます。

京極町にある噴出し公園はその湧き水を見ることのできる所です。なかなか大きい公園で駐車場も広く観光バスもたくさんやって来るので、その駐車場前にはお土産屋が立ち並んでいます。そしてその奥の林の中に噴出し口はあります。

噴出し口はなかなかの水量を吐き出していてかつその水は澄んでいます。見るだけでもいいのですが湧き水は汲んで飲んでこそ価値のあるものと思い持ってきた小さな500mlペットボトルをかばんから取り出し汲みだす場所に行ってみました。

しかしその場所はかなり混雑。数人のグループが大量のポリタンクを持ち込み水を汲み出していたり、ちょっとだけ試飲してみたいだけなのに近づくことができません。やっとのことでペットボトルをいっぱいにして車の中でその味を楽しみました。

札幌やその近郊から比較的近いこの地は日帰りの観光客が多いので早朝や夕方などの時間帯を狙ったほうが喧騒のない世界を楽しむことができるかもしれないなと思いました。

また湧き水の水を汲み取るのを主眼に考えるなら大駐車場ではなく湧き水に近いところに小さな駐車場がありそこを利用することをお薦めします。水を運ぶ距離は飛躍的に短縮されますが駐車場は混雑しています。

公園は湧き水以外にはほとんど見るべき場所はありません。展望台と称される所にも登ってみましたが羊蹄山は確かに見ることができますが風景的にはかなりいまいち。逆の京極市街を眺めてもすばらしいという程ではありませんでした。

しかしながらその階段を下りていくときエゾリスに出会ったりしたことが個人的にはとても嬉しかったです。




北海道旅情報巻頭  3-4.川と水の風景 
羊蹄山噴き出し公園汲み取り協奏曲