太平洋フェリーニューきそ伊勢湾クルーズ乗船録





名古屋港に停泊するニューきそ



太平洋フェリーに平成17年1月に新造船のニューきそが就航しました。きそは今までのきそが大部屋主体だったのに対して個室が主体の客室編成になっています。北海道までは残念ながら利用するのは先になりそうですが平成17年4月17日に名古屋港からの伊勢湾ランチバイキングクルーズに行ってきました。

伊勢湾ランチバイキングクルーズの予約は太平洋フェリー公式サイトから可能です。大人(中学生以上)7000円、小人(小学生)4000円、幼児(3歳以上未就学児)1000円が基本料金でインターネット予約は5%割引になります。人気があり満員になる場合も多いので予約は早めにするのがいいでしょう。クルージングシップは平成17年度の前半はニューきそ、きたかみの2隻となっています。また仙台湾ランチバイキングクルーズも同様に開催されていて料金は若干安めの設定になっています。クルージングシップは平成17年度前半はいしかりです。



太平洋フェリーのフェリー埠頭は水族館のある名古屋港ではなくさらに西の金城埠頭の手前にあります。公共交通の便はたいへん悪く定期船の利用の場合は名古屋駅から直通バスを利用するか名城線築地口駅、あおなみ線野跡駅から路線バスを利用することになります。伊勢湾クルーズの場合は名古屋駅からの直通バスはないので路線バスを利用することになるでしょう。とはいっても実際のところ車で来る人がほとんどで車の場合はフェリー埠頭に入ると係員がいて縦列駐車をすることになります。


ターミナルビルでは1階で手続きをして2階から船に向かいます。



手続き時に渡されたもの一式。写真左は伊勢湾ランチバイキングクルーズ用の船内案内図です。船内で開催されるイベントの時間が掲載されています。写真右は伊勢湾クルーズ乗船券、ランチバイキングチケット、伊勢湾クルーズ船室利用のご案内、船内利用500円券絵葉書の5点です。伊勢湾クルーズ乗船券は乗船時に半券を切り取ります。ランチバイキングチケットはランチバイキングの時間が指定されたチケットでバイキングのレストランにて係員に手渡します。船内利用500円券はニューきそ就航、きたかみグランドリニューアルを記念した一時的なものかもしれませんが店内の売店にて利用ができました。

ターミナルビルでの受付は10時からで11時から乗船となります。

伊勢湾クルーズにおいて船室利用は船内の受付で行うことになります。料金はセミスイートルーム10000円、特等室5000円、1等室4000円となっています。これらの船室を使わずロービーのソファーに座るなどすればイベントも多彩にありあまり困ることはないのですが落ち着きたい人、貴重品が気になる人は部屋を借りることをお薦めします。先着順ということで競争率が非常に高いのが2室しかないセミスイートルームでここを借りたい場合には乗船する列の先頭近くにいないと正直辛いでしょう。特等、1等は私が乗船した日は最初から激しい競争があった様子はありませんでしたが最後はやはり満室になっていました。特等、1等はすべての船室が開放されるわけではなく一部のみとなっています。

今回私は乗船時に早く並ぶことができ悲願のセミスイートルームを借りることができました。



セミスイートルームの室内。たいへん広く、くつろいだクルーズとなりました。



セミスイートルーム浴室。使ってもいいのかもしれませんが実際のところそんなに時間の余裕はありません。



船室を借りない場合でも2等室が休憩室として開放されていて利用することができます。しかしながら実際問題のところ、この場所が奥まっってわかりにくいということ、船内のイベントが多彩でのんびりしている余裕がないことからあまり使われてはいません。私が様子を見に行ったときも一人しか人はいませんでした。



船内の一部客室はモデルルームとして開放されています。ロイヤルスイート601号室、スイート604号室、特等室611号室、1等室511号室の4ヶ所でロイヤルスイート、スイートは必見です。このモデルルーム見学は最初に周る人が多くたいへんな人気です。また利用ができるセミスイートは602号室、603号室でモデルルームに挟まれていて間違って多くの人が入ろうとしたりドアをたたいたりして実は結構たいへんだったりします。写真は特等室のモデルルーム。



マーメイドクラブはホテルのロビーの喫茶という雰囲気の場所です。クルーズでは写真左のようにピアノの生演奏を楽しむことができますが人の往来も多く少々さわがしい。生ビールとソフトアイスは有料ですがコーヒー、ジュースは無料です。枝豆、ポテトの2種類のおつまみもどさっとカウンターに無料で用意されていました。



クルーズということで一度は外に出てみましょう。なかなかイベントが多彩で外に出る機会は意外と少ないのです。伊勢湾クルーズの見所は名港大橋と中部国際空港セントレアの飛行機の離発着、そして船の出航入港です。行き交う船も多くそれを見ているだけでも結構おもしろいものです。



クルーズでは展望台浴場も利用できます。タオルは売店にて250円にて販売。



レストランタヒチでのランチバイキングは時間指定がされていて11時から、12時から、13時からの3交代で各1時間となっています。レストランには展望の良い窓側の席がありここを確保するには早めにレストラン前で並ぶ必要があります。料理は可もなく不可もなくといった程度。時間の開始直後は料理を取るコースは2ルートありますがどちらもかなり混雑します。



ラウンジサザンクロスではマジックショーとビンゴゲームが開催されます。前者は2回各30分行われ内容はほぼ同じです。ランチバイキングの時間に合わせて1回は参加できる時間の配慮がされています。そしてビンゴゲームは乗船客すべて参加できる14時からの設定になっていて100円の参加料で景品が当たるシステムです。景品は北海道土産、太平洋フェリーグッズなど。

ビンゴゲームの終わる時間は14時半でもうこの時間には船はフェリー埠頭に近づいています。到着は15時と書かれていたのですが若干到着は早いようでした。せわしないのはこの到着直前で船内清掃はこのクルーズ中も使用しない場所にてずっと行われているのですが使用している場所も早く行おうとする清掃の人が多く、廊下はもう下船後の雰囲気と化していました。時間のないことはわかりますがクルーズ終了後にこのようなことはやって欲しいものです。

全体を振り返ると乗船時間の約4時間弱はあっという間に過ぎ去ってしまった感じがしました。ランチバイキング、マジックショー、ビンゴゲームに参加したのですがそれだけで約2時間を要していましたから致仕方ないことかもしれません。デッキで風景を楽しまないと船に乗っているというよりはホテルで遊んでいるかのような錯覚を覚えるほどです。やはり短い時間では船旅のさわり程度しか味わうことができず、ニューきそで北海道へ行きたいという思いに駆られました。



お土産を購入。太平洋フェリーサブレとハローキティー太平洋フェリーバージョン。他にもいろいろ買いました。




北海道旅情報巻頭   9.アラカルトレポート
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