えりもは日高から十勝へ向かう通過点でしたが平成9年、天馬街道が開通し、その座はそちらに譲りました。しかしながら旅でこの周辺を訪れるならやはり襟裳岬に一度は足を印したいものです。また日高山脈は上級者向けの険しい山々ですが、ここにはアポイ岳という一般者向けの高山植物に包まれた山や山間の秘湖、豊似湖もあります。
様似駅と広尾間はJR北海道バスが運行しています。様似駅-えりも岬間は平日6往復、休日4往復、えりも岬-広尾間は平日3往復、休日2往復と本数は限られていますので注意しましょう。
宿泊施設としてはえりも市街に旅館や民宿があり、アポイ山麓に公共の宿としてアポイ山荘がありますが、静内や浦河の宿を利用することも選択肢の一つとして考えられます。
■資料館ほろいずみ・水産の館
郷土資料とコンブに関する資料の展示がメインです。
■黄金道路
広尾から襟裳岬へ至る道は山がそのまま海に落ち込むかのような険しい場所を通っています。その道路の建設に多額の費用を要したことからこの道は黄金道路と名付けられています。今では道路改良がかなり進み、トンネルや覆道がひたすら続く味気ない道になってしまいました。逆に様似から襟裳岬へは日高耶馬溪と言われる場所を除き、海岸線は比較的温和です。
■歌別川
鮭の遡上が有名です。
■豊似湖
日高の山の中にひっそり佇む湖です。 空から見るとハート型をしているということで有名ですが残念ながらその姿を見ることができる展望台はなく普通に訪れるだけではそのことはわかりません。森に囲まれた湖は神秘的で人間を寄せ付けない雰囲気を持っていますが一周30分程度の散策路があります。目黒からはたぬきの看板を目印にして行くことができますが最後の林道約4kmがダートです。
(交通:様似-[バス63分]-えりも岬-[バス9分]-百人浜-[バス10分]-庶野-[バス43分]-広尾)
襟裳岬は沖合いまで岩礁が続く風景が印象的な岬です。森進一の「襟裳岬」で一躍有名になり、岬には歌碑もあります。駐車場は土産物店が3店程立ち並び、呼び込みも騒がしく興ざめでした。風の館から遊歩道が続き、岬の高台の上にある展望台まで行くことができます。そして時間が許せばさらに海岸まで道があるのでずっと歩いてみるのもいいのではないでしょうか。
■風の館襟裳岬は大変風の強い場所ですが風の館からはその風を感じることなく舞台を見るかのように岬の風景を眺めることができます。テレビ望遠鏡がありアザラシの観察もできます。また風速25mの襟裳の風を体感できるコーナーもあります。
(入館料:500円、3・4・10・11月9:00-17:00、5-9月8:30-18:00、1・2月休館)
■百人浜日高山脈が海に落ちるかのように険しい黄金道路を広尾からやってくると突然女性的な丘陵地帯となります。 そして百人浜も砂浜の海岸が続く温和な風景が広がります。
■襟裳風力発電所
丘の上に風車が2基あり、とてもいい感じでした。
(交通:様似-[バス63分]-えりも岬-[バス9分]-百人浜-[バス10分]-庶野-[バス43分]-広尾)
北海道旅情報巻頭 4-7.日高・えりも