行程を検討する(レンタカー編)


訪問地の検討

プラニングの基本その1で北海道は広いということは話しましたが行きたい場所がどこにあるかは最初はなかなか分からないものです。取りあえずガイドブックを片手にとりとめもなく行きたい場所を書き出してみましょう。その時に北海道の全体地図を1枚用意しその場所に印をつけていくといいかもしれません。観光地、泊まりたい宿、温泉、食事場所など多岐に渡って探してみましょう。そしてその希望訪問地の優先順位を決めておき行程を組んでいくことにしましょう。一般的には3〜4日程度の旅行を予定している場合、印が北海道全体に広がった場合はかなり取捨選択を迫られます。また1週間程度の旅行でも北海道全体をぐるりと周ることはかなり難しいと思います。





行程の検討

旅行の北海道内の交通機関が公共交通機関の場合は時刻表を片手に行程を組んでいくことになりますが今回はレンタカーで移動する場合に限って話を進めていきます。まず前提になるのは以下の項目です。

◇旅行者の人数
◇車の運転担当者の人数、錬度

旅行者の人数は実は大変大切です。一人旅は基本的には滞在時間が短めになりがちで一日の行動距離はかなり長距離も可能になります。逆にグループ旅行の場合は滞在時間は長くなる傾向があります。多人数の場合は余裕を持った行程を心がけましょう。運転者が一人の場合はやはり疲労には十分に気をつけましょう。特に普段あまり長距離の運転をしない人は無理をしないようにしましょう。

そして詳細の行程を決めていく場合には以下の項目の検討が必要です。

◇道内の起点、終点
◇初日の出発時間、最終日の到着時間
◇一日の行動時間

希望訪問地を基にして起点、終点は選びましょう。千歳で出発到着を兼ねるのが一般的で航空運賃も比較的安くレンタカーの乗り捨て料金も取られませんが道東、道北、道南をメインに考える場合は起点か終点のどちらかでも女満別、釧路、稚内、旭川、函館などにすると行動範囲も広がります。千歳から各地に向かうだけでも約一日の時間が必要になるのです。道東のみの場合などは起点、終点を釧路と女満別にするのがいいでしょう。

初日、最終日の出発、到着時間は実は全体行程にかなりの影響を及ぼします。特に最終日の出発が午前中になる場合はその日は空港でお土産を購入する程度にする必要があります。また初日の到着が午後になる場合も同様に周れる場所は限られてくるでしょう。何にしても一日の行動時間の3割以上は確実に失われることになるのです。

一日の行動時間は訪問する観光地の数に影響してきます。8時発18時着なら10時間の行動時間、10時発17時着なら7時間の行動時間と大きく違うのです、昼食時間を1時間考えた場合前者は9時間、後者は6時間となりますがさらにドライブ時間を除いた場合、2倍近い行動時間の開きが出てくる可能性があります。実際私はビジネスホテル宿泊の場合は時間を有効に活用するため早朝出発をなるべくするようにしています。しかしながら観光地をめぐるのだけが旅行ではないので宿でのんびりくつろぐのもいいものです。家を出てから帰って来るまですべてが旅、そして計画を練る、旅行後写真を見るそれらも旅の一部なのです。

一日の行動距離は以上を考慮して行動時間を算出しさらに以下の方程式に当てはめるようにしてください。

◇地方の道路 1時間50〜60km
◇都市部の道路 1時間30〜40km
◇渋滞を考慮

地方の道路は1時間あたりかなりの距離を稼ぐことができます。しかしながら都市部ではかなり混雑する道路もあります。そして地元に住んでいる場合と違い抜け道もあまり利用することができませんので注意しましょう。都市部はできればなるべく高速道路を利用するのがいいでしょう。札幌近郊、小樽、札幌と周囲を結ぶ主要国道などがネックとなってきます。また土日に札幌朝出発、夜到着の時間帯は札幌からの行楽客の行動と一致するためやはりたいへん混雑します。逆に平日の通勤時間帯の都市部も当然のことながら混雑します。また各観光地の旬のシーズンは観光地と主要都市を結ぶ道路が完全に麻痺します。例としては富良野のラベンダー、松前、日高のさくら渋滞など。平日は大丈夫ですが休日はとんでもない事態になることも多いのです。

以上の様なことを考慮して先にあげた訪問地を考慮に入れながら行程を組み立てていきましょう。一日の移動距離は観光と移動時間を半々程度にすると200km程度、移動メインにすると300km程度が目安となってくるでしょう。

(例)一日の行動時間9時間 移動時間4時間(200km)、見学・休憩4時間、昼食1時間
(例)一日の行動時間9時間 移動時間6時間(300km)、見学・休憩2時間、昼食1時間





北海道旅情報巻頭 7.プラニング読本
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