アクセス北海道(鉄道編)


寝台特急で行く北海道

北海道へ寝台特急で行くのもひとつのロマンです。飛行機で行く場合と比べるとかなり高くついてしまうのですがそれでも汽車旅の魅力は旅の本質的な根源にあるものではないでしょうか。北海道への代表的な寝台特急は上野発の「カシオペア」、「北斗星」と大阪発の「トワイライトエクスプレス」です。


◇カシオペア

平成11年7月に北斗星1往復が置き換えられて登場した寝台特急です。寝台特急の車両はトワイライトエクスプレス、北斗星とも旧来の車両の改造でグレードアップを図ってきましたがカシオペアの車両は新造でその意気込みを感じます。下りは上野発16:20、札幌着8:54。上りは札幌発16:12、上野着9:24。車両は1編成しかないので隔日の運行となります。

オール2階建車両ですべて2人用の個室でランクによってカシオペアスイート、カシオペアデラックス、カシオペアツインに分かれます。スイートは全13室で車端の展望室タイプのものが1室あり特に人気が高くなっています。その他のスイートは1階、2階のあるメゾネットタイプ。デラックスは1室のみの微妙な存在。ツインは全79室あり1階室と2階室のものがあり前2者よりも若干安く設定されています。

ダイニングカーではディナーは予約制で3回時間設定があります。フランス料理(肉)コースか懐石御前の選択ができますが1回目は懐石のみの設定になっています。また夕食を部屋に届けることも予約制で可能でカシオペアスペシャル弁当となります。ディナータイムの後に予約不要のパブタイムが設定されています。また朝食も予約不要です。

詳細につきましてはえきねっとのカシオペアの紹介をご覧下さい。


◇北斗星

北斗星は昭和63年に青函トンネル開業と同時に誕生した上野と札幌を結ぶ寝台特急で現在は1日2往復運行しています。JR東日本編成とJR北海道編成が1本づつあり若干設備に違いがあります。A寝台個室はロイヤルとツインデラックス、B寝台個室はデュエットとソロがありさらにJR東日本編成は開放型のB寝台とロビーカーが付き、JR北海道編成はBコンパートメントが付きますが4人利用の場合以外は開放型のB寝台と同じです。個室に1人用のソロがあるので一人旅にも有用です。カシオペアと比較するとやはり一段劣る感は否めませんがブルーの車体はやはり旅情をかきたてるのです。

食堂車グランシャリオのディナーは予約制で2回時間設定があります。フランス料理(肉)コースか懐石御前の選択ができます。カシオペアと素材は類似したものを使っていますが内容は微妙に異なります。ディナータイムの後に予約不要のパブタイムが設定されています。また朝食も予約不要です。

詳細につきましては個人サイトの北斗星の家の紹介が丁寧でたいへん分かりやすくなっています。


◇トワイライトエクスプレス

平成元年に運行を開始した大阪-札幌を結ぶ寝台特急で下りは大阪12:00発、札幌9:07着、上りは札幌14:05発、大阪12:43着と長時間の汽車旅を楽しむことがでる観光特急です。通常期は週4往復、多客期は毎日運転されています。車両はA寝台は2人用個室スイート2室、1人用個室ロイヤル8室、B寝台は2人用個室ツイン、1人用個室シングルツインとBコンパートメントと多彩です。スイート、ロイヤル、シングルツインは補助ベッドを利用すればさらに1人定員が増やせます。スイートの内1室は車端の展望室ですがとにもかくにも人気がありチケットの入手はかなり困難です。

食堂車ダイナープレヤデスは夕食のみ事前予約が必要でフレンチメニューのプレヤデスディナーが味わえます。同じく事前予約の日本海御前は客室まで運んできてくれます。下りの昼食とパブタイムとは予約不要。モーニングタイムは車内にて予約することができます。プレヤデスディナーは季節によりメニューが変わるのも嬉しい。

詳細につきましてはJR西日本のトワイライトエクスプレスのコーナーをご覧下さい。


◇その他の寝台特急


他に北海道に乗り入れる寝台特急は大阪-函館を結ぶ日本海1・4号があります。A寝台のシングルデラックスと開放型B寝台の地味な編成で食堂車もありません。また青森までなら大阪-青森を結ぶ日本海2・3号、上野-青森を結ぶあけぼの号があります。

寝台特急全般につきましてはほどちゃんの島〜寝台列車が詳しく大変参考になります。道内の夜行列車も網羅しています。




東北新幹線から乗り継ぎ渡道

◇東北新幹線はやて-特急スーパー白鳥・白鳥

東北新幹線の八戸開業により北海道へ列車を乗り継ぎ行くこともかなり便利になってきました。特に東京-函館間なら東北新幹線はやてと特急スーパー白鳥もしくは白鳥を乗り継ぎ6時間強で行くことができるようになりました。乗り継ぎは下り7本、上り8本で接続が計られています。詳細につきましては全国版時刻表か道内時刻表に連絡早見表(東京方面←→函館・札幌方面)が載っているので買って検討しましょう。東北新幹線はやては全車指定席なので注意が必要です。大阪からは以前は大阪-青森を結ぶ昼行特急白鳥(旧)がありましたが廃止になりました。

◇東北新幹線はやて-特急つがる-急行はまなす

乗り継ぎにより札幌まで行くなら急行はまなすを利用するのが時間を有効に使う方法です。ダイヤは以下の通りとなります。


東京17:56-(はやて25)-21:00八戸21:17-(つがる25)-22:18青森22:45-(はまなす)-6:07札幌
札幌22:00-(はまなす)-5:35青森5:52-(つがる2)-6:48八戸6:55-(はやて2)-9:51東京


急行はまなすは往年の夜行列車の抒情性を感じさせる列車で車両はB寝台と指定席、座席自由席で構成されています。指定席はドリームカーという普通座席よりはグレードアップしたタイプでさらにカーペットカーも付いています。




お得な切符

お得な切符としては首都圏発着のものはありますがそれ以外は特にめぼしいものがないのが現状です。特に名古屋、大阪発着のものは全くないのが現状です。北海道内の周遊に特化すれば北海道フリー切符が便利ですが往復の運賃は含まれません。

ぐるり北海道フリー切符

北海道への往復切符と乗り降り自由の北海道内フリー切符が一緒になったもので有効期間は5日間となっています。価格は東京都区内発着は通常期35700円、7・8・9月45200円。往復は新幹線・特急・急行指定席での乗り継ぎか直通寝台特急のB寝台(ソロ含)が利用できます。またフリー区間は特急の指定席の利用ができます。

北海道&東日本パス(普通列車限定)

青春18切符の北海道・東日本版。利便性が考慮され北越急行線、青い森鉄道線、IGRいわて銀河鉄道線なども利用できるます。さらに加えて急行はまなすは自由席利用可能、青森-函館は特急券を購入すれば特急乗車可能との配慮が嬉しいです。





北海道旅情報巻頭 7.プラニング読本
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