霧多布湿原、別寒牛湿原はどちらも大きさこそ釧路湿原には劣りますがそれ以上の良さがあります。 霧多布湿原は蛇行する琵琶瀬川の美しい風景が人の心を奪い、別寒牛湿原はまだまだ未踏の地域もある原始の湿原です。
岬も霧多布岬、涙岬、愛冠岬と断崖から鋭く落ち込む岬は人の目を奪います。
旅の拠点としては旅人宿、YHなどが幾つかあり好みで選ぶことができるでしょう。 どこもだいたいレンタサイクルがあり近場を巡ることが可能です。 バスはやっぱり不便なのでレンタサイクルは大変重宝します。
(交通:釧路-JR[52分]-厚岸-JR[25分]-浜中-JR[60分]-根室)
■霧多布岬(湯沸岬)
霧多布は名前の由来という訳ではありませんが本当に霧の多い地です。 岬を訪れても霧ですべてを見渡せることは夏はなかなかありません。 それでも険しい霧多岬の霧に霞む風景は一見の価値があります。 岬の本当に先端まで降りていくことができるのも嬉しいですね。 途中、板を渡しただけの所もありちょっとしたスリルも味わえます。 エトピリカが見られる場所としても知られますが、なかなか目撃することは難しそう。 途中にも海岸線を覗き込む展望台があります。
■アゼチの岬
霧多岬よりも温和な雰囲気の岬です。 西の海を望むことができるので夕陽を眺めるのに最適です。 残念ながら先端は現在は立ち入り禁止です。 墓地に隣接するのがちょっと不気味。
■霧多布温泉ゆうゆ
99年6月オープンの温泉です。 この付近は温泉空白区ですので立ち寄るならここになるでしょう。 ドライサウナがあるのがめずらしい。
(日帰り入浴:500円10時-22時、第1月曜休)
(交通:浜中駅前-[バス20分]-霧多布/厚岸駅前-[バス60分]-霧多布-[バス5分]-霧多布温泉)
■望洋台
釧路から厚岸に向かう時、厚岸市街に入る手前の国道脇の高台にある施設です。 道の駅的なもので海を眺めることができるので望洋台と名付けられたのでしょう。 とはいっても景色がいいかというとそうでもないですね。
■厚岸水鳥観察館
別寒辺牛湿原の拠点です。 遠隔操作のカメラで湿原のタンチョウを観察することができます。
湿原の奥に入るには観察館からさらに3.5km程、糸魚沢寄りの林道を入っていくことになります。 しかしながら常時その林道が入れるかは未確認です。
(交通:厚岸駅-徒歩[6.0km]-厚岸水鳥観察館-徒歩[5.5km]-糸魚沢)
■コンキリエ
レストランを中心とした施設で、ここで厚岸名産カキを食べるのもいいのではないでしょうか。 私の記憶ではそんなに高くなかったと思います。
■愛冠岬
霧の時に行ったのですが岩肌や眼下の海が見え隠れする様子はもの寂しい岬でした。 晴れれば厚岸湾が一望することができるとのことです。
途中、北大の博物館と水族館をめぐる遊歩道もあります。 時間があればそんなアップダウンのあるちょっときつい遊歩道を歩くのもいいでしょう。 また厚岸市街から岬へ至るまでに樹海観察塔があり簡単に森林公園の展望を楽しむことができます。
(交通:厚岸駅前-バス[7分]-国泰寺-バス[6分]-愛冠)
■ピリカウタ展望地
訪れる人も少ない道路脇の海岸を望む展望地です。 大黒島、小島が目の前に見えます。
(交通:厚岸駅前-バス[25分]-床潭-徒歩[2.0km]-ピリカウタ展望地)
■あやめが原
あやめが原の名前のイメージとは裏腹にここも太平洋に鋭く落ち込む岬のひとつです。 その断崖の上に乾燥の進んだ小さな湿原があります。 馬が放牧されていてその馬があやめ以外の植物を食べてしまうのであやめが一面に咲き乱れのだとか。 見頃は6月〜7月にかけて。 道々沿いとあやめが原の本当の入口の2ヶ所に駐車場があるので間違えて手前で車を下りないよう注意した方がいいでしょう。
■涙岬
岬の岩が乙女が涙を流しているかの様な形をしています。 涙岬とそのとなりの小さな岬へ行くふたつの歩道があり当然のことながら乙女の涙を眺めるなら小さな岬へ向かいましょう。 岬周辺は一面のササの草原でとても気持ちがいい場所です。
(交通:厚岸駅前-バス[15分]-あやめが原-バス[40分]-霧多布)
■糸魚沢林道
厚岸湖の森林地帯を縦貫する林道です。 自然観察をするには最適の場所で霧多布浜中YHのツアーで来たこともあります。 また厚岸水鳥観察館の自然観察会でもあるくことができる場所です。 神岩林道など幾つかの林道が分岐しますが基本的にはゲートはいつも閉まっています。 糸魚沢駅近くのチライカリベツ川に架かる橋からの夕日は美しいと評判の場所ですので機会があったら行ってみましょう。
北海道旅情報巻頭 4-12.釧路湿原・霧多布