「あの世の存在に活かされる生き方」

著者:パット・クビス & マーク・メイシー
出版社:徳間書店
価格:1800円

 私はこの本の原書を読んだときにどうしても日本に紹介したくなり、一度も翻訳の仕事などしたことがないのに「俺に翻訳を任せてくれ」と著者に掛け合ってしまいました。結局もう一人のちゃんとした翻訳者の力を借りて、こうして出版が実現したのです。
 内容はITC研究について一般向けに書かれた本です。ITC研究の歴史と目的を詳細に述べると共に、研究を通じてわかってきた様々な事柄を述べています。死後の世界の第三レベル(アストラル界)での生活の様子、たくさんのレベルを含む我々の世界(生前・死後の両方)、生まれ変わりと中絶、天国・地獄と呼ばれる世界などについて述べながら、我々がどのように向こうについて、それからどうなるのかが、1995年の出版時に分かる範囲で書かれています。また事例として、白血病で幼くして死んだ子供が他界から両親に送ってきたメッセージ、亡くなった妻がその夫に送ってきたメッセージその他が挙げられています。ITC研究を始めようとする人のために、何について注意し、どのように始めたらいいのかも、この本の中に述べられています。全体にどうやってより良い人生(死後も含む)を送っていったらいいかが力説されていますが、その一方で、結局誰でも自分の一番行きたいと思う死後の世界に行くという事実も書かれています。つまり他の人が見たらよくないと思える世界も、現在のその人にとっては幸せな世界かもしれないということです。巻末にはコンピュータやテレビを用いて受信された画像も収められています。