我々の多次元の体

 もし我々の体の中の原子核を野球ボールの大きさに拡大すると、それぞれの核の間の距離は約3200kmになります。金属の棒をサンフランシスコからニューヨークまで引き伸ばしたとしても、それぞれの原子の間の空間を取り除いてしまうと、その棒は約3mmにしかなりません。物質というものは99.99999%まで何もないスペースなのです。中身が詰まって見えるのは原子の振動が隙間を埋めているからで、我々の中にはいくつかの別の体を入れるだけの広大な場所があります。

 近代の研究者は(昔の神秘主義者と同様に)次のように考察しています:我々のこの肉体はいくつかの、それぞれに異なる周波数で振動する霊的な体を持ちます。たくさんの周波数のラジオ電波がごちゃごちゃに行き交っても、それを確実に識別できるように、一本の光ファイバーケーブルの中をたくさんの電話のメッセージが流れることができるように、それぞれの体が互いに違う周波数で振動している限り、これらは独立した存在として同じ場所に共存することができます。

 左図に示されているように、現実世界の肉体はエーテル体、またはロシアの研究者が生プラズマ体(bioplasmic body)と呼ぶものを含みます。最近では量子力学の発展と共に「量子体(Quantum Body)」と呼ばれることもあります。このエーテル体はアストラル体を含み、その中にまた心因体(メンタルコーザル体)があります。心因体はたくさんの微かな精神体の集合で、これら精神体はしばしば「光の存在」と呼ばれます。そして、今まで述べた全ての体の中にあるのが魂と呼ばれるものです。魂は心臓の付近に位置し、真実・永遠の自己、純粋で終わることのない愛のきらめき、宇宙の「光」と言われますが、その実態は捉えがたい次元にあるので我々には見えません。

 死。我々は死ぬと物理的な肉体を脱ぎ捨て、2,3日の間は通常エーテル体が一番外側の体となります。ラジオ放送が、その局にチューニングされていないラジオから聞こえないように、高速に振動する極小の物質からできている我々の死後の新しい体は、特別な能力を持った人にしか見えません。人々が亡霊や幽霊と呼んでいるのはこの状態の人間のことです。

 現実の肉体を脱ぎ捨ててから2,3日経つと、我々はエーテル体を脱ぎ捨て、しばらくの間アストラル体の形でとどまると言われています。この期間はいくつかの要素(生まれ変わるかどうか、精神性が高まっているか、など)によって決まり、数週間からときには数世紀に及びます。アストラル体は基本的に現実の体と同じような形をしていると言われますが、その実体はエーテル体よりもさらに捉えがたいものになります。

 現実世界とアストラル界のさまざまな場所で何回もの生を過ごした後、精神的に高度になったものは、より良い次元に向かうためにアストラル体をも脱ぎ捨てます。心因体は形のない精神体で、生きた炎、または生きた光の玉に見えます。

 最終的に心因体も脱ぎ捨てた者は、魂-振動していない永遠の純粋な光の輝き-となり、この世界の源と一緒になります。この状態では、全体の中にあっても個人が保たれている状態になると言われています。

"When Dimensions Cross", "Contact!" 96/01より


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