電気の森 The Forest Of Electric + Electronic Technorogy by Otoshibumi Craft Lab [Official] [2000]

 

電気を学ぶための算術 MathA-002

 量と単位

Ver.1.0  2000/07/01版

to Denko


 電気を学ぶ上で重要な「量」と「単位」についてまとめてみました。第1回目であるこのコンテンツでは、量と量記号、単位と単位記号についての定義を中心に説明します。


量と単位の必要性

 

工学を学ぶ上で、「量」を考慮することは欠かせない。
 

ものの大きさを比較する場合、「どれくらいか」を示す「量」が必要である。
 
 「量」とは、「計られた大きさ」、「計った結果」という意味です。この言葉が示すように、基準となるものが必要です。
 たとえば、あるものの長さを測る場合、「ものさし(定規)」が必要です。「ものさし」を計りたいものに当て、目盛りを読むことによって、長さを計ることができます。ものさしが長さを計る基準になっています。


単位と単位記号
 
単位とは、「量の基準となるもの」をいう。
 
 たとえば、質量(重さ)には、基準となるものが用意されています。「キログラム原器」と呼ばれています。キログラム原器は、国際的な基準となるもので、キログラム原器の質量(重さ)を1キログラムと決めています。

 
 質量の単位は、「キログラム」です。このように、いろいろな大きさに名称を付けていきます。この名称が「単位」です。

 
単位のために記号を用意する。この記号を「単位記号」という。
 
 単位のために記号を用意します。質量の単位「キログラム」のために「kg」という記号を用意します。この記号が質量の単位記号です。

 
 単位記号には、他の記号と混ざるのをさけるために、「[」と「]」の2つの記号で囲みます。質量の単位記号は、「[kg]」と書きあらわします。

 

量と量記号
 
「量」とは、「どれくらいの大きさか?」を示す値である。
 
 量には、いろいろな種類があります。表.MA002-1を参考にしてください。

 量は、単位の何倍かであらわします。

   量 = 倍数 × 単位

 体重が59.3[kg]の私の質量は、59.3[kg]です。この値は、「キロクラム原器」の質量の「59.3倍」を意味しています。59.3kgの私の体重は、キログラム原器59.3個分に相当するということです。

量のために記号を用意する。この記号を「量記号」という。
 
 量記号は、物理現象を数式で表現する場合に効果があります。

[例]

 オームの法則は、次のような法則です。

 「抵抗器に流れる電流は、加えた起電力に比例し、抵抗器の抵抗に反比例する。」

オームの法則を式で表すと次式のようになります。


         起電力
   電流 = ―――――    (1)
         抵抗

そこで、「電流」の代わりに「I」、「起電力」の代わりに「E」、「抵抗」の代わりに「R」という記号を用いることにします。この記号が量記号です。

量記号を使えば、(1)式は次のようにあらわすことができます。

        E
   I = ―――     (2)
        R

表.MA002-1  量の種類と単位

No 量記号 単位記号
よみ よみ よみ
1 質量(重さ) しつりょう M、m kg キログラム
2 長さ
距離
ながさ
きょり
はば
l、L
l、L
d、D
メートル
3 時間 じかん T、t
4 面積 めんせき 平方メートル
5 体積 たいせき 立方メートル
6 ちから F、f ニュートン
7 速度 そくど V、v m/s メートル毎秒
8 加速度 かそくど m/s メートル毎秒毎秒
9 エネルギー えねるぎー Uなど ジュール
10 温度
熱力学温度
おんど
ねつりきがくおんど
T、t ゜C

ケルビン

 


 Version情報

Ver.1.0   2000/05/17版 
 私にとって、量や単位というものは、普段使い慣れているものです。このことをいざ、正確に表現するのは、非常に難しいことがわかりました。小学校の先生って大変ですよね。 

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