あけましておめでとうございます。って、もう2月か。
ジョワドヴィーブルの衝撃的勝利からはや2か月。クラシックの足音がもう聞こえ始めています。
阪神JFの後、フェアリーS、クイーンカップ、紅梅S、エルフィンSと牝馬クラシックロードが進んでいるわけですが、ジョワを超える感のある馬はなかなか登場していません。サウンドオブハートやトーセンベニザクラを見るとやはり阪神JFのレベルは高く、そこを2戦めで圧勝したジョワは、少なくとも桜までは固い本命と言えそう。前にも書いたとおり、復帰戦となるであろうチューリップ賞で馬体が成長していれば、二冠もほぼOKか。
クイーンカップを勝った及川妻ヴィルシーナは、これで4戦3勝。レースそのものは時計も平凡で、直線だけのヨーイドンだったので、やや食い足りない印象もありましたが、2着に阪神JF4着のイチオクノホシ。先行してバテないレースぶりからは、桜よりもオークス向きは明らかでしょう。フラワーカップからオークスという選択肢もあるかもしれません。
新星現ると表現できるのはシンザン記念を牡馬相手に勝った福田ジェンティルドンナ。昨年のマルセリーナが、ここで3着から桜の女王に輝いているので期待は高まるところですが、2着以下がマイネルアトラクト、プレミアムブルーと、昨年の上位レッドデイヴィス、オルフェーヴルとは明らかに差がありそう。ここで大敗したサンシャインがエルフィンSを勝っているので、牝馬の中では上位は明らかですが、ジョワと勝負できるかどうかはちょっと疑問。
まあ、ジョワが勝つこと前提で書いていますが、昨年のレーヴのようなこともあるし、そうなれば途端に史上まれに見る混戦クラシックとなる可能性も十分にあります。
一方、ここに来て混戦の香りがにわかに香ばしくなってきたのが牡馬クラシック。
東スポ杯を圧勝し、クラシックの主役と目された五十嵐弟ディープブリランテが、復帰戦の共同通信杯でゴールドシップに完敗。唯一不安材料があるとしたらと言われたとおり、「絵に描いたような」引っ掛かりっぷり。もちろん、休み明け、馬体 増、スローペースといった悪条件が重なったので、この敗戦そのもので能力を疑う必要はないのですが、そういった悪条件を回避するために、あえて、同距離・同コースというそれほど使う必要のなかったレースを復帰戦に選んで、なおかつ惜敗ではなかったというところが、断然の主役から有力候補に評価を下げる理由とはなるでしょう。同レースはゴールドシップの瞬発力がケタ違いということを証明すると同時に、3着の及川夫スピルバーグ、4着中しまストローハットあたりはブリランテを基準にした場合、十分に有力候補の一頭になれる能力を示したことになります。ただこの2頭、まだ1勝馬なので、この後のレースが必勝ということになり楽ではないのも確か。
ディープブリランテに辛口なコメントを書きましたが、五十嵐弟は年明けにワールドエースがきさらぎ賞をスローにもかかわらず、1分47秒0の好タイムで勝って、一躍クラシックの主役に躍り出たので、ま、いいか、と。マンデュロの下という血統価値。上がり33秒0というすさまじい切れ味。450キロ台というディープ産駒としては理想的な体型。不安があるとしたら小牧太かなぁ。あまり中山で18頭さばける気がしない。弥生賞で2着。小牧の責任追及で本番は外人というのが理想かもしれません。
きさらぎ賞では太田光ヒストリカルも可能性を大きくふくらませました。こちらはなんと上がり32秒8。ワールドエースのほうは、最後まで追ってなかったので、着差以上に能力差はありそうですが、一方でこちらはアンカツ。むむむ。3着のベールドインパクトも太田光。ここ数年の傾向どおり、勢いのある馬主には有力馬が固まりますな。ジェンティルドンナの福田も小倉の2000で2分1秒台というエキストラエンドも出てきたし。
牡馬路線もうひとつの京成杯では、五十嵐兄アドマイヤブルーが1番人気となるも3着。ホープフルと同じ舞台でタイムをつめて3着だけに、ベストディールとは現時点では差がありそう。
クラシックを展望すると、ゴールドシップ、マイネルロブストが基準となりそうで、そうなると、xiuアダムスピークが現時点では一番か。ついで、ワールドエースとゴールドシップが横ならび、さらに、ブリランテ、グランデッツァ、ベストディール、ヒストリカル、アルフレードという感じ。ただアダムスピークも(あるいはジョワ)もまだキャリア2走ですからわかりません。ブリランテを見て、3回見ないと馬はわからんという意を強くしました。
では、次号は本番直前予定でござる。