ふくらむ夢バブルガム。
キッズ姫、連覇へ視界良好

 先月まで、今期は低調だと嘆いていたのが遠い昔の出来事のようです。驚くべきことに、12月に行われた3歳重賞はすべて我等がBRA軍団のものとなりました。もちろん史上初。競馬サークル全体を見ても、牡馬クラシックはバブルガムフェローが断然の中心で、対抗はロイヤルタッチというのが現在の図式でしょう。この2頭を脅かす存在としてもダンスインザダークやナリタプロテクター、タヤスバレンシア、ダイイチキャプテンといったBRA軍団があげられ、他で目立つのはイシノサンデー、サクラスピードオーぐらい。牝馬は更に強力で、ビワハイジ、エアグルーヴの2強にマックスロゼが挑戦状をたたきつけた格好。センターライジングも強いし・・・。ただ、今年の牝馬は昨年以上にレベルが高く、アジュディケーター、メイショウヤエガキという無敗馬、そしてイブキパーシヴがBRA軍団の強敵となるでしょう。

 さて、新馬では3着となったものの、危なげない3連勝で文句無しの3歳チャンピオンとなったのがディフェンディングチャンピオンキッズ姫のバブルガムフェロー。強力な外国産馬との対決となった朝日杯では、最高のタイミングで抜け出した武豊エイシンガイモンを、満足に追えない状態であっさり差しきり、あらためてスケールの大きさを見せ付けました。タイプとしてはルドルフ型でしょう。春のローテーションが噂されるように、ぶっつけで皐月賞となるかどうか注目です。

 BRA初の阪神3歳牝馬S勝ちとなったのは太田光ビワハイジ。札幌以来のレースとなったことで、意外なほど人気がありませんでしたが、先手をとってマイペースのレース。危なげない逃げ切りを決めて3歳牝馬チャンピオンとなりました。タイムが相当悪かっただけに桜花賞の参考になるかどうかはまた別問題ですが、このスローで完璧に折り合ったことはむしろ距離の延びるオークスまで視界に入ったといえます。
 同じレースで2着となったのは五十嵐兄エアグルーヴ。今回はレースがスローとなったため、自慢の爆発力は炸裂しませんでしたが、前のビワハイジ、後ろのイブキを意識しながら崩れることなく結果を出したことは大きな収穫。タイプとしてはローブモンタントのような感じでしょうか。ダイナカールの子としては初めての大物だけに期待が高まります。

 新馬を勝ったばかりながら、良血とそのスピードから人気を集めた飯田弟ゴールデンカラーズ。レース前半はこれはという感じで追走しましたが、直線の決め脚くらべでは思ったほど切れる脚が使えませんでした。キャリアもありますが、母の戦績からはチェンジ・オブ・ペースが苦手な感じもあります。むしろ徹底先行した方が味があるかも・・・。

 昨年タヤスツヨシの勝ったラジオたんぱ杯、2000という距離のため、かなりのメンバーが集まりました。宮崎夫ロイヤルタッチはウィニングチケットの弟という良血でしたが、デビュー戦のタイムが遅かったのと、武豊がダンスインザダークのほうを選んだため、4番人気どまり。レースも3コーナーでは追っ付けているのに前の馬群から取り残され、お先真っ暗という感じでしたが、追っ付け通しでもまだ伸びるという魅力を発揮しました。最後は先に抜け出したイシノサンデーを力でねじ伏せ上がり35秒0。これもかなりのスケール。
 武豊の選んだ浅井ダンスインザダークは初戦の豪快な勝ちっぷりから2番人気となりましたが、気性面の成長に課題のあるこの馬にとって、直線馬群の中を割らざるを得ない展開はやや苦しかったかもしれません。それでも底力で3着確保。エアダブリンもダンスパートナーも苦しいレースを経験してから強くなっていきましたから、今回は良い勉強でした。

 BASSIIマックスロゼはあえて阪神を使わずに、牡馬相手の赤松賞快勝した後にフェアリーSへ出走。この馬には少し距離不足かと思われましたが、後方からコーナーで一気に押し上げ、直線では末脚が爆発。差してちぎるという3歳の短距離戦とは思えない見事なパフォーマンスを演じました。スローの阪神とは単純比較はできないでしょうが、印象から言えばこの馬の方が「強い」という言葉にふさわしい気さえします。
 同じレースの宮崎夫ホクトペンダントも注目馬でしたが、こちらはイレコミもきつく、先手さえ取れずに惨敗しました。スローの先行では持ち味が生きず、ハイペースではハナがきれないというジレンマに今後も苦しみそうです。こういう馬に最も向いているのはダートの短距離ですよね。

 こうした3歳重賞完全制覇の快挙達成に加えて、重賞以外の特別路線でもBRA軍団は大活躍。飯田弟ゴールデンカラーズは、G1の後は確勝を期してひいらぎ賞に登場。キッズ姫ストーミーサンディを破って2勝目。今年はクイーンC、フラワーCを使って、場合によれば海外遠征もありえるそうです。

 函館で謎の敗戦を喫した金光センターライジングは中京3歳Sで復活。まさに「あっさり」という感じで3勝目をあげました。いったい器が大きいんだか小さいんだかという印象ですが、すんなりした流れならばこれからも活躍が期待できます。ただ今年の牝馬はレベルが高いだけに、超一流のそろったレースとなるとどうかという課題も残されています。

 浅井アグネスサンデーは阪神のエリカ賞に出走。3着となりました。負けた相手がメイショウヤエガキでは致し方なしというところか。距離にもめどがたちました。

 中しまオースミギャロップはさざんか賞で2着。堅実な成績で2勝目は近そうです。


ピックナインコンテスト結果発表

優勝:上杉 副賞3万BCU相当
2位:中しま 副賞1万BCU相当
3位:工藤 副賞5千BCU相当
ブービー:めいりん・おくやま・Dフラッグ 副賞2千BCU相当

 ともかく、サクラキャンドルの一発で決まってしまいましたね。「つまんねーよ。」という声が聞こえてくるようだ。本人の希望で副賞は旅行券となるでしょう。ブービーは3名ですので各2千BCUとしました。宮崎夫、深尾、青木、西原ヘリオスはなんとれーてん。深く反省しましょうね。

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