追って、叩いて、差しきって。
バレンシア気迫の勝利!

 JRAが競走体系の大幅改正を計画中と発表しましたが、あれ来年の話なんだって?来年の春のG1体系の変更を今になってやんなよー。シンボリルドルフはダービーから逆算してデビュー戦を決めたと言われたけど、そういう見識はまるで無視かいな?JRAにとっては、ルドルフみたいに3歳重賞に出ないとか、4歳になっても数使わないような馬、なおかつレースを厳選しているため、出走するレースでは完璧な強さを発揮して、結果的に馬券の売上に貢献しないような馬というのは歓迎されない存在なんですかね。4歳でマイルのG1ができるなら、BRAだって、もっとウィナーとかユタカオーの子供とか取っときゃ良かったと思う人もいるでしょ。

 そういった変更時期の問題はともかく、改革内容自体も支離滅裂。だいたいG1が多すぎるっちゅーの。確かに4歳クラシックと春秋の天皇賞・有馬記念で8大競走という時代が最高とは言わないが、19個もG1があるということは、なんと2.7週に1回のペース。だいたい日本競馬のレベルから言って、G1にふさわしい馬なんて1世代にせいぜい5頭ぐらいじゃん。そうすると、1頭が4個ぐらいG1とって、やっと並の年度代表馬かい?そのうち「獲得したG1はたった1個」なんていう表現が現れそうでこわいわ。トウショウボーイが皐月・宝塚・有馬で3個。テンポイントも3個。モンテプリンス・アンバーシャダイが2個。オグリやマックイーンが必死にもぎとったのが4個。そういった馬と3歳で朝日杯、4歳春にマイル勝って、5歳になって高松宮杯勝った馬が同列に扱われちゃうわけ?アメリカはもっと多いというのは事実だが、その分アメリカではG1の価値がめちゃめちゃ低いというのも事実で、あれだけの馬がいる国でありながら、真に価値あるG1というのは3冠レースとブリーダーズカップ、その他はトラヴァーズSやゴールドC含めた10個ぐらいでしょう。イギリスだってコロネーションカップなんかは、キングジョージの叩き台としか思われてないし、しかも価値の低いG1は定期的にG2やG3に落とされるという仕組みがあるけど、JRAはそういったことも考えているのかしら。特に日本の場合、1年に1〜2頭しか傑出馬の出ないマイル・スプリンター路線で年間8個もG1作る意味がどこのあるのだろう。ニホンピロウィナーであれば、7冠ぐらい簡単に達成するだろうけど、じゃあその7冠とルドルフの7冠の意味の違いなど明白ですもんね。

 本当に目的を持った改革ならばどれほどドラスティックなものでもファンとしては受け入れますが、単に賞金分配と馬券売上アップを目指した改革などもうあきあきです。4歳限定のマイルG1を作るなら皐月賞をダービートライアルのG2にしてほしい。古馬牝馬やダート馬の目指すレースを作るなら高額賞金の別定G2で十分だし、お金が余って困るなら、宝塚記念とダービーとジャパンカップの賞金を3億にしたらいい。しかし、外国産馬や牝馬のため、あるいはダート馬のためのG1というように、馬に合わせてG1を作っていくのであれば、(しかも春・秋に必ずひとつずつ)いずれ日曜日は毎週G1やってるようになるでしょう。これは冗談ではなく、以下のような番組が成り立つ可能性さえあると思いませんか。

ステイヤー(3000m級):3歳混合・4歳混合春・4歳牝春・4歳混合秋(菊花賞)・5歳混合春(天皇賞)・5歳混合秋・5歳混合ダート

チャンピオン(2400m級):3歳混合・3歳牝・4歳混合春(ダービー)・4歳牝春(オークス)・4歳混合秋・4歳牝秋・5歳混合春・5歳混合秋(JC/有馬)・5歳牝秋(エリ女)・4歳混合ダート・5歳混合ダート春・5歳混合ダート秋・5歳牝ダート

ミドル(2000m級):3歳混合・3歳混合ダート・4歳混合春(皐月賞)・4歳牝春・4歳牝秋(ヴィーナスC)・5歳混合春(宝塚)・5歳牝春・5歳混合秋(天皇賞)・5歳牝ダート・5歳混合ダート

マイラー(1600m級):3歳混合(朝日杯)・3歳牝(阪神)・3歳混合ダート・4歳混合春(NHKマイル)・4歳牝春(桜花賞)・5歳混合春(安田)・5歳混合秋(マイルCS)・4歳混合ダート・5歳混合ダート春・5歳混合ダート秋・5歳牝ダート

スプリンター(1200m級):3歳混合・3歳牝・3歳混合ダート・4歳混合春・4歳混合秋・5歳混合春(高松宮)・5歳牝・5歳混合秋(スプリンターズS)・4歳混合ダート・5歳混合ダート・5歳牝ダート

 これで52週分じゃ。文句あっか。という感じですが、いかがですか。あー、今月は久々に怒ったなー。


 さて、今月も先月に引き続いてBRA軍団は近年希にみる大不振。特別を勝ったのは喜多ノースサンデーと福田尚タヤスバレンシアのみ。札幌チャンピオンのビワハイジ以外は「クラシック候補」という表現をされていないというのが事実です。不振の原因は一人二人の問題でなく、例えば宮崎妻・工藤のような例年いつのまにか上位にいるタイプの女性陣がいまだに未出走。五十嵐兄・クリスS・広瀬拓・鈴木という高額納税者四天王が仲良く1勝どまり(いったい彼らの被害額はいくらになるのだろう。)本桐牧場で馬を見る目を鍛えた藤原弟は3頭デビューするも未だに未勝利。母親全てG1ウィナーの飯田弟は、あのチョウカイライジン含め影すらも見えない状況。これは現段階でオープン馬持ってる人間は楽ですね。

 さてその中で気をはいた喜多ノースサンデーは牡馬を相手に京都のききょうSを快勝。小倉で新馬を勝ち上がって余裕のあるローテーション。SS産駒らしい気力の充実を見せており、牝馬のオープン勝ちは、以前言った通り、クラシックへ向けて無理なく仕上げられるという意味でも大きな1勝。喜多はもう1頭の高額馬カッティングダークがボロボロだっただけに、ノースサンデーに寄せる期待は凄いものがあると思われます。

 同じレースで2着となったのが、広瀬拓タヤススリリング。こちらも札幌シリーズ後半のレースぶりと父スリルショーの特徴から一本調子の逃げ馬という評価が定着しそうでしたが、間隔をあけたことも良かったのか、差して2着と新境地を開きました。牝馬に負けたのは自慢になりませんが、今後も軽いレースでは見所があるでしょう。続いて挑戦したデイリー杯では惨敗しましたが、このレースは中団がごったになって、根性のある順に上位に来たという感じのレースだったので、根性の無さだけはオーナーゆずりでオープン級のこの馬には辛かったかもしれません。

 タイトルを飾ったタヤスバレンシアは新人福田尚の母スクート産駒。デビュー戦の東京ダートで後続を2秒もぶっちぎり注目されていましたが、2戦目のプラタナス賞でも断然の1番人気。レースは牝馬アイアムザウィナーがびゅんびゅんとばし、バレンシアは残り1ハロンでまだ5馬身後方。4コーナーから追い通しで手応えにもおつりがなく、これは届かないと思ったところがあと100mから気迫の追い込み。アタマ差きっちりかわしたところがゴール。最後の追い込みは前の馬が止まったこともありますが、3歳馬らしからぬ迫力あるもので、むしろ距離が延びてもっと良くなるのではないかと思われました。オーナーはむしろ芝向きの切れ味と言ってましたが、どうでしょうか。

 函館のオープンで惜しい2着となったBASSIIマックスロゼは、りんどう賞に出走。好位からさっと抜け出す文句無しのレース運びでしたが、注目馬イブキパーシヴに差されてまたもや2着。これは現時点では相手が強すぎた印象。2勝目は手の届くところにありそうです。

 宮崎夫ホクトペンダントはダートで勝ち上がった後、予定通り芝のサフラン賞に挑戦。ソロシンガー、メジロステップなどかなりメンバーの揃ったレースでしたが、折り合いもついて2着に善戦しました。今回抑えて行けたことで、距離もマイルまではこなしそうです。宮崎夫は今月はファイトガリバーもデビュー勝ちを果たし、とりあえず牝馬は駒が揃った感があります。

 先月鮮烈なデビューを飾った太田アンコールステージはアイビーSでも1番人気となり、ビワハイジと合わせ、太田独走の予感がありましたが、さすがに一気のメンバー強化で3着。突き抜けるまでにはいたりませんでした。ただし、時計自体は古馬900万レベルのもので、勝ったビッグナカヤマが強すぎた感もあります。母リーディングロウルも古馬になって強くなった馬ですから、今後の成長に期待しましょう。


 さて、今月は恒例のピックナイン・コンテストのエントリー発表です。参加率8割というのは高いのか、低いのか・・・。これだけの豪華賞品用意してるのになー。

 加えて、得点倍増の☆マークを付けていない会員もいましたが、その場合は、自動的にスプリンターズS及び有馬記念にマークが付くようにいたしました。また青木は申込みが著しく遅れたため、ペナルティとして☆マークの権利は無効とさせていただきます。悪しからずご了承下さい。

 簡単に今年の傾向を見ていくと、天皇賞は毎日王冠でチトセオー、ジェニュイン、マイシンザンが惨敗して混戦となりそうですが、人気は意外とかたよりチトセオー、アイリッシュダンスがともに8票でトップ。注目のブライアンは出るか出ないかでもめているのが嫌われてわずか2票。(馬主の広瀬拓とその友達のめいりんのみ。しかも広瀬拓は当初天皇賞はヒシアマゾンだと言ってた。何年競馬やっとんじゃー。)

 菊花賞はまさに大混戦。トライアル連続2着のマヤノトップガンが押し出された1番人気。2番人気には4票のサンデーウェルですが、3票獲得はホッカイルソー、シグナルライト、ダンスパートナー、ナリタキングオー、オートマチックの5頭が並びました。ダービー馬タヤスツヨシは馬主の宮崎妻含めてわずかに2票とほとんどダークホース感覚。

 エリザベスはダンスパートナーの回避で注目はライデンリーダー。プライムステージ、ユウキビバーチェと春の実績馬が続きます。ローズS勝ちのサイレントハピネスは指名無し。オトメノイノリが二人いますが、今週の白秋Sで勝てなきゃそれまでですね。

 マイルはチトセオー、ビコーペガサスが並んで1番人気。チトセオーは天皇賞よりこちらが狙いという噂もあります。念のため、五十嵐兄ビコーアルファは編集部の誤植ではありません。

 JCはヒシアマゾンが圧倒的な人気。やはり秋になって2連勝が印象的なのでしょうか。ナリタブライアンは半信半疑の5票。外国馬はやはり来日するかしないかが不明な馬が多く、サンドピットの3票以外はバラバラ。福田勝レガシーワールドの出走はかなうのでしょうか?マーベラスクラウンも出たいらしいし・・・。(ちなみに広瀬拓はレガシーもマーベラスももう一花さかせないと種牡馬になれないと言った。もともとタマが無いっちゅーの。)

 阪神牝馬はイブキパーシヴ、ビワハイジというカーリアン産駒が人気です。どちらも強い勝ち方だったものね。3番人気ニホンピロプレイズは締切後のデイリー杯でドンケツ。これで勝てば高配当ですが・・・。

 朝日杯はデイリー杯3着のタヤスダビンチがトップ。アイビーSのビッグナカヤマが人気。福田尚タヤスバレンシアもプラタナス賞の前に締め切ったにもかかわらず3票獲得。皆さんしぶいっすね。プラウドマンに1票も入らなかったのが不思議だ。

 スプリンターはビコーペガサス、ニホンピロスタディの一騎打ちムード。エイシン、ホクトと逃げ馬が揃ってニホンピロは苦しいと思うが・・・。ホクトフィーバスも人気ですが、馬主の宮崎夫としては、こんな馬にオレ以外に3票も・・・というのが実感です。

 有馬はやはり昨年の1・2着が人気ですが、ここでもヒシアマゾンがナリタブライアンを抑えました。この連勝で今年はいくらつきますかね。ナイスネイチャ、ステージチャンプあたりはあからさまな複勝狙いでしょうか?


<登録抹消・代替馬情報>

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