わんだふる 月山・朝日岳の花 (1)

はじめに

 7月31日(木)の夜から8月3日(日)の4日間、東北山形の月山と朝日岳(大朝日、小朝日)へ行ってきました。東北の山は、一昨年(2001年)の白神山(&八幡平)、昨年(2002年)の鳥海山、それに今年の早池峰山、栗駒山に続いて4回目となります。月山(1,979m)は、昨年の鳥海山の帰りに、麓の弥陀ヶ原まで行ったのですが、あいにくの雨で断念した山で、今回はコースは違いますが、再挑戦といったところです。月山は、信仰の山で有名ですが、すばらしいお花畑や、夏スキーができるなど、非常にポピュラーな山となっています。今回は姥沢から登るコース(リフトは使わない)をとりました。天候に恵まれ、たくさんの高山植物を観察することができましたので、皆さんにたくさんのかわいらしい花の写真をご紹介します。
 朝日連峰は大朝日岳(1,870m)を主峰とする大きな山塊です。朝日岳は若い時から是非一度はと思っていたのですが、車がない頃は不便であったので、今まであきらめていた山でした。ところが最近地図で見ると、月山のすぐ南に位置し、山形自動車道の月山I.C.からすぐであることがわかり、長年の夢に挑戦することにしました。コースは、小寺鉱泉からとし(理由はみちのくの湯に入りたいから)、場合によっては大朝日岳の山頂小屋(無人)で一泊することにしました(このコースはおよそ10時間の日帰りコースとして使われているそうですが、私は最近体力に自信がないので、余裕をもったコースタイムを考えるようにしています)。朝日岳は標高は低いのですが、奥深い大きな山並みがとてもきれいでした。こちらもたくさんの高山植物の写真を撮りましたので、紹介します。
 花の名前については、花の専門家ではありませんので、すべてが正確ではありません。一部は「Unknown」といった表現もしています。ご容赦ください。
 なお、途中で写真を挿入したり、文章の一部を書き換えたりすることがあるかと思いますが、ご了承ください。

                                                              2003年08月26日(日)

      
1. 月山(姥沢コース) (8月1日(金))
      
2. 朝日岳(古寺鉱泉コース) (8月2日(土))
      3. 朝日岳(鳥原湿原) (8月3日(日))

1.月山(姥沢コース) (8月1日(金)) 

 前日31日の夜に出発し、東北道を北に向けて走り、村田JCTから山形道へ入り、寒河江SAで車内泊しました。5時頃に目覚め、5時30に出発し、月山ICでおりました(山形道はここから湯殿山までは一般道となります)。当初の計画では、最初は朝日岳に行く予定でしたが、ここではたと”ガソリンがない”ことに気付きました。東京でフル充填してきたのですが、500Km以上すでに走っていました。付近にはGSはなく、20Km先にはあるが、早朝のためまだ開いていないとのこと。このため、急遽登山口が月山ICより近い月山(1,980m)から登ることに計画変更しました。
 月山の登山口はいくつかありますが、今回はICに一番近い姥沢口から登ることにし、メーターの針を気にしながら車を走らせ、なんとか登山口PAまでたどり着きました。天気は快晴でした。7時頃山頂に向けて出発しました。登山口からは、月山リフトが出ていたようですが、リフトを使うのは何となく自負心?が許さなく、山頂まで3時間強かかる姥沢コースを歩くことにしました。
 最初はゆるやかな樹林帯の登山道を登りますが、すぐに潅木となり、また草原があらわれました。雪解け水が豊富で、あちこちに水が溢れるように流れていました。歩きはじめると早速、たくさんの花が我々を迎えてくれました。ひとつひとつに感激しては、得意の?カメラで花を撮影するものですから、なかなか進みません。すばらしい花を掲載しておきますので、鑑賞してください。
 しばらく歩くと、広い草原に出ました。左の上からはリフトを使った登山者が見えました。あちらのコースが良かったかなといった軟弱な気持ちがわいてきました。前方には大きな雪渓が見えました。どうも夏スキー用のゲレンデらしく、途中からスキーを担いだ学生も見られました。8時半頃、ようやくリフトからの道との合流点に着きました。この付近は、まだ大きな雪渓が残っており、学生がスキーの練習をやっていました。

オタカラコウ ズダヤクシュ ウコンウツギ 姥沢コース(前方は牛首)
Unknown オオバキスミレ チングルマ&コイワカガミ ヨツバシオガマ
アオノツガザクラ ミツバノバイカオウレン ヒナザクラ

ここからは、しばらく雪渓の上を登ります。風がさわやかで、とても気分爽快でした。ちょうど9時に牛首という尾根筋に出ることができました。まわりはお花畑で、月山や姥が岳、それから明日登る予定の朝日岳まで見渡せました。ここから月山頂上までは急な岩場の登りになります。ところが、私としたことが、この程度の登りで息を切らせ、喘ぎながらの登りとなってしまいました。登山道の脇はお花畑となっており、新しい花を見つける度に写真を撮って登ったのですが、最後は写真を撮るためにしゃがむのも辛いほどでした。登る前は楽勝と考えていたのですが、最近体力が急激に落ち込んでいるようです。でもがんばって撮った写真を惜しげもなく??すべてここに掲載しますので、ご鑑賞ください。

コバイケイソウ 姥が岳(1,670m) モミジカラマツ タカネニガナ
ヤマハハコ ミヤマアキノキリンソウ ヤマブキショウマ ナンブタカネアザミ
ミヤマホツツジ ミヤマキタアザミ セリ科 タテヤマウツボクサ
ハクサンフウロ ミネカエデ タカネアオヤギソウ ベニバナイチゴ
ミヤマダイモンジソ ウサギギク ミヤマリンドウ マルバシモツケ

 10時25分に、山頂手前の鍛冶小屋の前を通過、10時45分にようやく月山山頂に到着しました。山頂には、頂上小屋と月山神社があり、山頂に行くには、月山神社の鳥居をくぐり、参拝料500円を払って、お祓いを受けるというシステムとなっていました。あまり愉快な気分ではありませんでしたが、やむなく500円を払って、山頂の神社を見てきました。まったくの興ざめですよね。
 でも、山頂手前はお花畑が広がっており、ここでランチとしました。さわやかな風が、さきほどの気分の悪さを一掃してくれました。ハクサンシャジン、ミヤマウスユキソウ、ハクサンイチゲ、ウサギギク、イワベンケイなどなど。今年は、早池峰山のハヤチネウスユキソウ、茅が岳のウスユキソウと、3種類のウスユキソウの花が見られて感激しました。
さっそく、ウサギギクをスケッチしてみましたが、こちらはいつもの通り駄作!!(私のスキャナーは安物で、グリーンがほとんど出ません。今度たくさんボーナスが出たら(ありえない!)新しいものを買おうかと考えています)

月山手前のお花畑 ハクサンシャジン ミヤマウスユキソウ イワベンケイ
ウサギギク アカモノ トモエシオガマ

 12時に、すばらしい月山の山頂を後にし、来た道を下り始めました。帰りは、牛首から姥が岳(1,670m)を通って、リフトを利用して、姥沢に戻るコースをとりました(決して楽をしようとしたわけではなく、同じコースを通りたくなかっただけですよ)。途中の尾根も、雪渓があり、お花畑がありで、目を楽しませてくれました。

姥が岳尾根とニッコウキスゲ ハナニガナ ヒメウメバチソウ シロバナトウチソウ

 2時に出発点に到着しました。車を走らせると、ガス欠が心配でたまりません。いったん国道の月山口まで下り、そこから国道を寒河江方向におよそ20kmくらい戻り、ようやくガソリンスタンドを発見し、ガソリンを充填することができました。まずは一安心。ついでに、近くにファミリーマートを見つけ、そこで明日の昼用に食料も確保しました。めでたし!!
 これで準備ができたので、再度月山ICまで戻り、そこから南へ大江西川線を走り、次の朝日岳登山口の一つである小寺鉱泉に向かいました。事前に電話で小寺鉱泉の山小屋朝陽館に宿泊が可能か問い合わせたところ、宿泊ができるとのことでした。とてもラッキーでしたね。


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