必見生命の神秘カブトムシの雌雄モザイク」

 あなたは平成11年8月11日以降人目のお客さまです。


昆虫は、時に細胞分裂の際の異常によって体に雄雌の特徴が混じり合ったものが生まれることがあります。

混ざり方にはいろいろあって細胞分裂のいつの時期に以上が起こるかによって決まるようです。

体のちょうど半分で雄雌と分かれているもの、体の前後で分かれているもの、頭部だけ、腹部の半分だけ、

まったくごちゃごちゃなどいろいろなものがありますが、特に体の正中線でちょうど半分ずつのものや

体の前後で分かれているものは神秘的です。

これらの出現する確率は10000分の1とも言われています。

これを雌雄モザイクとか雌雄型、専門用語で(Gynandromorpho)といいます。 


こうした雌雄モザイク型の昆虫は、カブトムシの他にクワガタムシ、チョウ、ハナムグリなどでよく知られています。

こうした珍しいものに出会えるかどうかは運次第です。

奇跡のような昆虫ですがこうしたチャンスは誰にでもあります。

みなさんが育てたカブトムシもよく観察してみて下さい。

写真のカブトムシも一見すると胸の角が無いだけかと誤解しがちです。

よく観察すると羽には雌の特徴の毛がよく発達していて足も雌の形をしています。

みなさんが家や学校で育てているカブトムシの中にもこうした珍しいものが混じっているかもしれません。


雌雄モザイクと雌雄同体とはまったく異なります。

雌雄同体とは突然変異ではなくもともとその動物の本来の生殖の方法で一般に交尾してお互いの

精子を交換し、両方が産卵する形の有性生殖です。身近な動物では、ミミズやカタツムリが雌雄同体です。


ノコギリクワガタの雌雄モザイク

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