3月21日
弘義不動 (こうぎふどう) 木彫


「米を増産せよ」「減反し野菜に切り替えよ」「動物性蛋白が必要、酪農推進が急務」と国の農業政策に翻弄されながらも、昭和20年代から酪農一筋に生きた人がいます。乳牛飼育のかたわら、親鳥から迷った「子ひばり」や「稚児のうぐいす」を育て野に放ってやる動物好きの人です。ですから牛乳の価格が極端に下落したときでも、酪農の仕事を辞めようとしませんでした。家業としてと言うより乳牛そのものが好きだったのです。しかし、夫婦で40数年間営んできた酪農を辞めることにしました。これを記念して作ったのが「弘義不動」です。彼は弘法太子様を信仰していたので、太子の「弘」と本人の名の「義」をとって「弘義不動」と名付けました。

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