3月14日
子守りと薬師 〔彫刻〕


誰にでも大切な宝物が一つや二つあるものです。小学校五年生のとき末の妹が生まれました。母が妹を子守りしている様子を、肥後の守(折り畳みの小刀)一本で彫りました。高さ9.5cmの小さな像です。私にとっての宝物はこの「子守り人形」です。「子守り人形」と今まで制作した彫刻作品を比較して見ると、人間が持っている感性は変化しないような気がします。感性は少年期に完成してしまうものなのでしょうか。現在、私の作る作品のほとんどはズングリしたものです。「子守り人形」と最近作った「薬師童子」は作風が殆ど変わっていないのです。不思議ですネ。

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