花はなぜ美しい?

「花はどうしてみんな綺麗なんだろう?」ある人が訊きました。
その答えはある意味ではパラドクスで、あたりまえです。なぜなら、
「人は、世の中から美しいと思えるものを集めて、それに花という名前をつけた」
のだからです。

これは人間の認知の問題でもあります。あるものに名前をつけ、 指し示すことができる、ということは、それをひとつの集合として 他から区別できる、ということです。
多くの場合認知はあたりまえで無意識に行われていますから、 上記のような質問で指摘されるまでそのことに気付きません。
逆に言うと、言葉を知ることから、人間の知覚 (情報処理) について 知ることができる、ということです。

例えば最近あった話だと、「うまみ」というのは日本には言葉として 存在し、味覚としてもあるが、欧米には無い。でも実験してみると 「うまみ」という味覚は欧米の子供でも認識できる、つまりこれは 第６（？）の味覚なのだ、というのがありました。

花が美しいことについての別の答え、進化的な意味については、 生命のよもやま話 の 「花はなぜ美しく咲くのでしょう？」 を読んでみてください。