■男性の精子が半減
■ヘルシンキ大が比較調査
英医学専門誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」
の最新号は、フィンランドの中年男性の精子形成能力が一九八一年
から十年間で半減したとするへルシンキ大の研究チームの論文を
掲載した。
男性の精子が減少傾向にある、という研結果は最近、欧州で
相次いで報告されており、英国・デンマークの共同研究チームの
報告では、胎児の段階で女性ホルモンのエストロゲンにさらされる
機会が増えたのが原因という推定もある。
ヘルシンキ大の研究は、八一年と九一年に死亡した四十〜五十代の
中年男性計五百二十八人を検視、男性の生殖能力を比較。
正常な精子形成能力を持つ男性の割合は十年間で五六・四%から
半分以下の二六・九%に激減。精子形成ができなくなった男性の
割合は八%から二〇%に、また一部に受精できない精子が混じる
男性の割合は三一%から四九%に増加した。 (共同)
人間という種は、医療の発達や民主主義、弱者救済の信念によって、
種内での淘汰があまり働かず、弱い個体も生き伸び子供を残し、
遺伝子の多様性が増すばかりなので、統計的には生命力あるいは
生殖力の低い個体の割合が増えているのではないだろうか?
こんな多様性拡散傾向がいつまでも続くとは思えないのだが。
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