《 ミギーの恋 (4) 》

◆寄生獣の繁殖行動
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  どんな繁殖行動だろうか。
  単為生殖か、２性生殖か、あるいは集団一斉放卵(これが有力)か。
  一ヶ所に集まって、絡み合い、卵を空に打ち上げるのだろうか。
  どこで、どうやって？
  
  繁殖行動後は、寄生獣はどう老衰死するのだろうか。
  繁殖行動直後にその場で死ぬかもしれないし、宿主の人間が死ぬまで
  ずっと生きるかもしれない。

  今回のストーリーでは、前世代の「老寄生獣」がでてきて、子供達に
  アドバイスする、というシーンは無かったから、繁殖行動後、
  すぐ死んでしまう可能性が高い。彼らは、文化を持たないのだ。
  その時、ミギーは「死」について新たな解釈を見つけるかもしれない。
  
  もし、繁殖行動がなされた場合、それを目撃し、ミギーの行動の意味を
  知った新一はどうするだろうか。卵の拡散を阻止しようとするだろう。
  それを知ったミギーはどうするだろうか。やはり自分の卵を守ろうとする。

  もし、ミギーの繁殖を阻止することができたとしても、世界中の
  寄生獣が繁殖することを知った新一はどうするだろうか？
  やっぱりそれを阻止しようとするだろう。
  それを予期しているミギーはどうするだろうか？ (ミギーは自分以外の
  寄生獣の生殖にはあまり関心がなさそうだが。)
  だいたい、ミギーやジョーのような不完全体が、繁殖に加われるだろうか。

  繁殖の前にはエネルギーを溜めるため、採食行動が活発化する。
  世界中の寄生獣が一斉に繁殖行動へ向かうわけだから、
  人間はそれに気づくだろう。
  今度は、寄生獣についての知識も蓄積されている。より効果的に寄生獣を
  撲滅させようとするだろう。

  しかし寄生獣だって学習しているし、世界には田村玲子みたいに
  頭のいいやつがいくらでもいるだろう。
  東福山市のように、寄生獣のコロニーがあちこちにあるかもしれない。
  地位の高い所にいるやつもいるかもしれない (重要ポストの
  「寄生獣チェック」は厳しくなされるようになっているはずだが)。

  そこに繰り広げられる人間と寄生獣の戦い(寄生獣の方が上を行きそうだが)。
  ドラマはどんどん広がって行く。

  田村玲子の子供。あの子は成長してどうかかわって来るのだろうか。
  自分の母親が寄生獣だと知った時、彼/彼女のなかには恐ろしい葛藤が
  生まれるだろう。それはまた、ひとつのドラマとなる。