◆ 生物の進化
日経サイエンス 1994/12号 p28-35
特集:宇宙と生命
著者 Stephen Jay Gould
「ワンダフル・ライフ」
「断続平衡説」のグールドである。
人類を無理矢理中心に据えるような進化の解釈は、もうやめようではないか
- 大絶滅と穏やかな平衡期 (断続平衡進化説)
- もっとも繁栄している生物はいつの時代もバクテリア
- 単純から始まり、複雑な方に裾野が伸びるが全体の形は変わらない
- 単純に向かう進化もある、複雑だから重要なわけではない
- 大絶滅時の進化の方向は、予期できない偶然の選択圧によって決まる、
生き残ったものは優れているというよりは偶然の幸運
- エディアカラ動物群とバージェス動物群の特殊性
- 人間は生物の中のちっぽけな枝に過ぎない、人間中心の考え方を
捨てよう
人間はどうしても自分が一番偉いとか優れているという考え(中心原理)
から逃れられないようだ。進化史を解釈するにも、原始生物から人間に
至る道、複雑化への道だけに注目する。だが、生物進化史 (系統樹) を
広く見渡せば、人間は偶然の産物でちっぽけな種に過ぎない、と気づいて
いいはずである。
1996/02/17 T.Minewaki
2000/10/06 last modified T.Minewaki
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