◆ 野良猫の死 ◆

(1999/04/07 撮影 at 近所)
ユキヤナギの花の下で、横たわって動かない猫。
家の近くで、ビッケ
が歩いていくのを見かけて目で追っていたら、その先に居たので発見した。
ビッケはそばに寄ってくんくんと匂いを嗅いで、去って行った。
こういう画像を公開するというのは、可哀相な気持ちではありますが、
これも現実です。
猫を注意して見るようになって何年にもなりますが、
気にかけていた猫が死んでしまうということが、
これまでに何度かありました。
野良猫は、死にやすい動物なのです。行方の知れない猫はさらに数多い。
野良猫の死について少し考えてみます。
野良猫は、独立して生きています。
(ペットと違い、人間に保護されていない。*1)
人間の街という環境に生きる、野生の動物と考えています。
餌が採れなくなったり、病気にかかったり、事故にあったり、
猫同士で闘ったり、カラスや犬と闘ったりして、死んでしまいます。
それは、当たり前のことです。
人間に比べればもともと寿命が短い。
一度の出産で産まれる
子猫の数が多いことからも、死亡率が高いことが
伺われます。
時々、車にひかれて内臓をまき散らしながら道路に倒れている猫を見かけます。
実際に目にする猫の死というのはそういうのが最も多い
*2。
それを思うと、この猫はまだいい方かもしれません。
外傷は無いようなので、病死か餓死でしょうか。
その後、この死体は次第に分解され、その上に落ち葉が積もり、
ゆっくり土へと還ってゆきました。
土へと還る * 刺激が強いので心優しい人は見ない方がいい
〜 猫と接するスタンス 〜
僕のスタンスは、彼らを対等なものとして接するということ。
お互い独立して生きているものとして尊敬する。
ニャーと呼び、ニャーと応えてくれるなら、撫でてあげるよ。
それで僕は少し気持ち良くなるし、君も少し気持ち良いだろ?
(これは対等だろうか?)
逆にいうと、何の責任も持てない。彼らが僕に何の責任も持たないように。
支配したり、飼いならしたり、生死・繁殖をコントロールしようとは思わない。
だから餌はあげない。
餌をあげるということは、とても手軽に猫とかかわりを持つ方法だが、
それは猫の生存繁殖を積極的に手助けしていることになり、その命に対して
責任が発生すると感じるから。中途半端に関わるのが一番良くない。
野良猫に避妊・去勢手術を行うべきかについても
完全賛成とはいえない。猫にとって一生で一番の楽しみを奪うというのは、
ちょっと気がひける。僕だって他人から無理矢理そんなことされたくない。
とりあえず人間の身に深刻な害が降りかからない限りは
彼らには干渉するべきではないと考える。
…まぁそれが単純にうまく行かないのが問題なんですが。
*1:
もちろん、ペットとして飼われている猫については、
飼い主が責任を負うべきです。猫を捨てるのは無責任な行為です。
しかし、そもそも、猫の行動すべてについて責任を持つなんてことが
可能なのだろうか? それはとても難しく、相当の覚悟がいることに思えます。
覚悟して、飼ってください。
*2:
この他に、目につかないところで、人間の意図によって殺処分される猫が、
年に 30 万匹もいます。ものすごい数です。
これらは飼い主から引き渡されるものがほとんどのようです。
2000/03/04 T.Minewaki
2003/07/24 last modified T.Minewaki
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