◆ 野良猫の食料危機 ◆

(1996/05/23 撮影 at 近所の交差点)
ビッケと
ショートテイル
は「猫の交差点」にすっかり居着いて、いつもそこに一緒にいるように
なりました。このあたりはビッケが仕切っていて、ショートテイルは
いつもうつむきがちに彼女について行きます。
道行く人は声をかけて撫でてくれるし、時には餌を置いてくれたりします。
なんていい場所なんだろう、この場所は私の指定席よ。と思っていたに
違いない。
でもある日(5/22)気がつくと、いつもの場所には
の2枚の貼り札。猫たちにその言葉が読めるわけはないけれど、なんだか
物欲しげな顔をしています。手を差し出すと、いつにも増して激しく甘える。
腹減ってるんだろうな。
数日後(5/26)同じ場所を通ると、2 枚あった貼り札は 1 枚になり、
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猫が増えて困っています
エサを与えないで下さい
この札をとらないで下さい。
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という札に変わっていました。察するに、猫好きの誰かがこのあいだの札を
取り外し、それに対して困っている誰かがまた貼り札を付け直したらしい。
その脇にはさっそくホイルに包まれた何やら煮物系の食料が置いてある。
突き放すのが人間なら、かくまうのも人間である。
そのどちらが正しいかということとは別に。
あれからまた 1 カ月ほど経つが(6/20)、今度はどこかの子供が
書いたのだろう、こんな文句が上書きされていた。
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好きでノラになったわけじゃない
せめてエサをわけてネ
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猫たちはあいかわらず交差点に居座っているし、貼り札は残っている。
道行く人々は通りかかる度に彼らを撫でる。僕も撫でる。
彼らはすこしやせたように見える。前にも増して声を出して甘える。
深夜におばさんがキャットフードを置いて車で去って行くのを見た。彼らはそれを
がつがつ食べていた。
野良猫の生活も楽じゃない。
1996/06/20 T.Minewaki
2000/06/10 last modified T.Minewaki
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野良猫の食料危機(続)
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