◆ クモを狩るカマキリ ◆

秋も深まり冷え込みが厳しくなってきたので、 もう カマキリ は見られないだろうなと 思っていたが、歩いていてちらっと目の隅にひっかかるものがあり、 数歩戻って見ると、いた。 じっと動かず、緊張感が感じられるのでなんだろうと思ったら、 視線の先には、小さい黒いクモ。 クモの方も、狙われているのを察してか、動かない。動けないのか。 カマキリはまっすぐにクモを見据えて、そろーりそろーりと近づき、 必殺の腰振りダンスをクイクイと見せた後、ガバと飛びかかった。 バランスを崩したカマキリは葉の間に落ち、見えなくなった。 少し下の葉陰を覗きこんでいたら、やがてすき間から顔を出し、 右腕にしっかり獲物を抱えて、ゆっくりと旨そうにかじりついた。 お見事な狩り！ さすが昆虫界・肉食の王者。 （2002/11/21 撮影 at せせらぎ公園） 体の緑色と、周囲の笹の葉の緑色の具合も よく一致したカモフラージュになっている。 カマキリの複眼には、左右それぞれ必ず１カ所 黒い点が見えるが、 その点が、こちらを見据えている視細胞の位置なのだろう。 こんな小さなクモも見逃さないとは、いい眼をしている。 年々カマキリを目撃する機会は減っている気がする。 草地を通る時はいつも気にしているが、この 2002 年１年間で カマキリとの遭遇は４回くらいだった。