港の見える丘、本牧山頂公園、根岸台周辺の坂
2015/12/8六本木のJXの葵クラブで開催される萩和会の集ま
りに顔を出すついでに懸案事項の横浜のカタカナ坂を目指してに出かけた。朝日新聞の山崎洋子記者が集めた坂をメモしておいたものだ。全行程6kmである。
<根岸台周辺の坂>
不動坂
不動坂とはJR根岸駅から白滝不動尊下からに登る根岸台に登る坂で自動車道路になっている。
根岸線根岸駅下車。地図も見ずに、頭の中の地図を頼りに根岸台の崖にかかる階段を登るとそこに白滝不動尊はなく、不動坂の折れ曲がり点に出てしまう。やむ
を得ず不動坂を下ると白滝不動尊の急勾配の階段の下に出る。階段の左側には結構落差のある滝がある。根岸台の宅地化のため、水量は細くなってはいるが。階
段は急こう配で地元の人が運動のためか何回も繰り返して登り降りしていた。まっすぐな階段の脇に勾配の少ない階段が用意されていたのでそちらを上る。足の
悪そうな老婆が降りてくる。
白滝不動尊の階段
階段の上にはトタン屋根の小さな不動堂があった。不動堂の裏の道路に上ると眼前に日石精油のトッパーや日本初のLNG専焼火力の煙突が盛んに水蒸気を吐き
出しているのが見える。こんなに工場に近いのに、公害はすでになく、根岸台の崖っぷちは高級住宅地に化している。住人からの最後のクレームは加熱炉の炎が
発する低周波振動だった。そのご老体の耳の固有振動と共鳴して夜中に眠れないというのだ。これも空気の流れに絞りをいれて固有振動数をずらして解決したこ
とを思い出す。
これから根岸台の南面の崖の上に作られた本牧山頂公園に向かいたいのだが住宅街の道は曲がりくねっていてわかりにくい。そこでスマホのGPSに地形を表示
させて間違っても坂下に下らないように崖っぷちの道を歩く。
根岸加増台の豪華なマンション群を過ぎると「七曲がり」という坂がある。
ななまがり坂
<本牧山頂公園の坂>
横浜カントリーアンドアスレチッククラブを過ぎると本牧山頂
公園が始まる。この入口から根岸の工場群が一望である。中央遠くで白煙を上げるのは日本初の東電のLNG火力発電。一世を風靡した集合自立4脚型煙突のま
まだ。規制緩和ののおかげであの赤白ちゃんちゃんこではなく、優美に白にぬられて環境に溶け込んでいる。ボイラーの節炭器でとことん水の凝縮潜熱まで回収
する方式だから湯気を盛んに排出している。川崎以降のコンバインドサイクルではそこまで回収せずとも、全体の温度レベルをあげても高効率が出る。
左手は電源開発の石炭火力だ。磯子に通っていたころは、昔のいかにも産業革命の代表選手みたいなものだったが、2006年、ロカ号で海
側から磯子を再訪したらやけに流線形になっていたので最新式に建て替えたと知ったわけです。一度建て替えられて「タワーボイラー方式」の「高効率石炭火
力」になっている。集塵効率99.8%、脱硫効率85-92%、脱硝効率85-93%程度か。その煙突は景観デザインをよくするため、景勝地「三溪園」の
高台から見たときに「煙突の幅が最も小さく見えるような楕円形断面煙突となっている。
そして右手
前は日石精(JX)の多分ナフサから水素を製造する水蒸気改質炉だ。この加熱炉の空気振動が高級住宅地のご老体の睡眠を阻害したのだと思う。工場の夜景が
美しいらしい。
本牧荒井の丘の西口からの景観
「荒井の丘」の小道は心地よい。

荒井の丘の小道
アメリカ坂
「荒井の丘」から「どんぐりの丘」へ移る三叉路から「アメリカ坂」が坂下に下っているで。そのまままっすぐ「まきばの丘」を過ぎるとレスト
ハウスがある。そこでコーヒータイム。山手の丘に行く近道を聞くと根岸台と港の見える丘公園のある山手の山は谷で隔てられているためいずれにせよ谷に下ら
ねばならないという。もし近道をしたいなら根岸台にある「和田山」にはゆかずに谷底にある小港交差点に下れという。後できがついたが、歩く距離はおなじな
のだから和田山に登って、尾根の終わりで坂を下ればよかった。「和田山」に行かずまっすぐ進めば昔のMYCAL本牧(現在のイオン)に下るのだ。
ハロー坂
「和田山」にあるので今回はパス。
付属坂
JR山手駅から横浜国大付属横浜小学校に登るさかを付属坂というが今回はパス。
<港の見える丘公園の坂>
小港交差点を横断して昼食にする。山手の山の端を回り込むとワシン坂があった。
ワシン坂
坂の名前の由来には種々ある。@ワシンさんが住んでいた、A湧水がなまった、B日米和親条約にちなんだ、C鷲見坂がなまった。

ワシン坂
ワシン坂を道なりにまっすぐゆけば「港の見える公園」に至る。
ワシン坂の入口近くに超豪華なカネボウ化粧品教育センターがある。ネオコーポの次にやけに高い鉄格子にかこまれ、警備員のいる建物があった。地図では米国
国務省日本語研修所とある。
左手にYamate Helen Memorial
Churchという小さな教会がある。どうも結婚式場のようだ。右手には巨大な和風料亭のような建物があるが、目的は不明。そして道は崖に突き当たってベ
ンドしている。ここからベイブリッジがよく見える。
眺望のいいベンド部
聖坂
しばらく行くと聖坂が合流してくる。
聖坂
少し先は大韓民国領事館の肩を怒らせたような建物がある。警察の警備車が置いてある。港の見える丘のバラ園は閉鎖されて工事中だった。
谷戸坂
フランス山の隣の谷戸坂を下り、増徳院の跡に行く。ペリー艦隊の中の一隻ミシシッピー号の乗組員ロバート・ウィリアムズという24歳の二等水兵が墜死し、
この水兵の埋葬地として幕府は横浜村の増徳院を提供し、これが横浜の外人墓地のスタートとなった。
増徳院の跡地のビルは工事中だった。そのまま地下鉄に乗って六本木に向かう。

谷戸坂
芋洗坂
六本木駅で芋洗坂を見つける。

芋洗坂
<磯子台の坂>
磯子台も根岸台に似た地形で坂は沢山ある。しかし名のついた坂はない。磯子台のうえにはかって磯子プリンスホテルがあった。旧皇族・東伏見邦英伯爵の別邸
があったのでそう名付けられた。磯子プリンスホテルが経営難で閉鎖されてから、ここは「Brillia
City 横浜磯子」としてよみがえった。
2016/2/11桜木町でかっての仕事仲間と会ったのち、JR磯子駅で途中下車し、磯子台に上る坂道を探した。森二丁目かえら森浅間神社に上る道を見つ
けた。電源開発寮の敷地を横断して台地の縁沿いに「Brillia City 横浜磯子」に向かう。「Brillia City
横浜磯子」からは東京ガス根岸のLNGタンク群が見える。旧皇族・東伏見邦英伯爵の別邸は今はレストランになっているのを確認後、磯子5丁目のメーンスト
リートを下って磯子旧道に合流し、UターンしてJR磯子駅にもどった。
February 21, 2014
Rev. February 12, 2016