鬼怒川温泉

2011年2月19-21日、 総合知学会の合宿に参加するために鬼怒川温泉にでかけた。コストミニマム目的で格安ホテルということで「おおるりグループ」を選んだためである。

釜山から帰国した翌日早朝、横浜駅西口の天理ビル前に集合してバスで鬼怒川に向かう。バス代金が片道300円である。ホテルでは200円で飲み放題。1泊5,000円である、バスもホテルも満員。

東北道を下りて鬼怒川に向かうとき、左手に男体山と女峰山、右手に那須岳の白い姿が見える。坂東の観音めぐりをしたとき、男体山の南面の崩落斜面が印象的であったがここからも良く見える。温泉は少し温かったがホテルからは鬼怒川の渓谷を覗くことができて、満足な旅であった。 「おおるりグループ」以外の豪華ホテルは閑古鳥が鳴いていた。

ホテルの窓から見る鬼怒川

総合知学会の合宿は実り多きものであった。特に非知の概念と物理学を専攻した千葉工業大学の荻林成章教授のエージェントベース・モデリングによるシミュレーションで日本の経済政策の失敗が綺麗に説明できるということが新鮮に聞こえた。 例えば、景気対策の為に官から民に工事発注する場合、市場価格に比べて高価な買い物をすると余剰利得は企業の貯金となり、銀行経由で国債購入にまわされて景気は回復しないことが分かる。社会福祉は購買量がまして景気回復にプラス、公務員数を減らし給与カットすることは景気回復にプラス。エージェントベース・モデリングは日本では全く行われていないがヨーロッパではEURACE project、米国ではASPENというものが使われている。

この合宿から帰って、ジェームス・ロバート・ブラウン著「なぜ科学を語ってすれ違うのか」が気になり、購入して読破中である。

帰りもバスであるがこのバス停には劇場がついていて60年前の子供の頃、田舎でみた、舞踊を無料で公開している。まことに異次元空間であった。 バス待ちの間、明日の天気予報が快晴であることを知り、急遽伊豆の達磨山登山を決意する。

隣には東電のPR館鬼怒川館があり、今市発電所の仕組みを展示している。有効落差524m、出力105万kWの揚水発電所である。下部ダムは今市ダム(重力式)、上部ダムは栗山ダム(ロックフィルダム)である。鬼怒川館広場には中善寺湖から流れ下る大谷川の日光第二発電所で使われていた明治41年製水車が展示されていた。二次電池の一つ、NAS電池の模型も展示されていた。予想に反し、金属ナトリウムと溶融硫黄は円筒形の磁製膜を介して円筒形の筒に収納され、この筒81本が砂に埋められ、シリーズ結合された構造になっていた。

NAS電池模型

February 26, 2011


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