ロカ号 ゲスト心得

救命胴衣

日本政府はおせっかいですから、ぶ細工な法定救命胴衣を6人分積まされております。プラス7年使ってよごれたドイツ・バロンファブリック社の膨張式救命胴衣が2人分。 ただしこれは法定部外品でオーナ専用です。

ドイツ製の法定部外品の可溶ボビンと炭酸ガスカートリッジ

それに幼児用法定部外品1名分です。ゲストは船に乗った直後法定救命胴衣の着用の義務があります。

ビームなどで頭を打たれて気を失って落水したとき、法定救命胴衣は背中が上になっておぼれるおそれがあります。ドイツ製の法定部外品は浮力体が左右非対称のため、落水時に体を仰向けにしてくれるのでその恐れがありません。落水すると気を失っていても可溶ボビンが溶解して自動的に撃針が炭酸ガスカートリッジの封板を破る仕掛けになっています。落水感知キャニスタが自動的に作動してくれなくても手動で作動させることもできます。浮袋に穴があいていて炭酸ガスが抜けるときは自分で呼気で膨らませることはできます。

落水者救命

ヨットでもっとも危険なのは落水です。余り役には立ちませんが、落水者を拾い上げるために細紐のついた救命浮環というのも法定で積んでセーリング中は手すりに掛けてあります。しかしこれはエンジンを使っている間は細紐がスクリューにからむため投げ込んではいけません。第一投げ込んでも紐の長さはすぐ不足してしまいます。代りに落水者を見失わないためには白色のフェンダー(7個ある)をすぐ投げ込むべきと教わりました。すぐなげこめるように、邪魔ですが、1個コックピットの床に置いておきます。 ゲストとなった人は誰でも落水者を目撃したら「落水!」と大声でさけび、すぐこのフェンダーを投げ込んで落水者を見失わないようにしてください。

落水者を拾い上げるためには風のあるときにはすぐ風下にジャイブし、風下からタックで切りあがって落水者に接近し、近くにきたら帆をシバーさせて停船します。風の弱い時はエンジンをスタートさせて同じように風下から落水者に接近し、落水者の近くではエンジンストップして停船します。いつまでもエンジンを使うとプロペラで落水者を切ってしまいます。ここら辺ができないと1級船長免許はとれません。

落水者の近くに来たら救命浮環をなげこみ、落水者につかまってもらって船にたぐりよせ、船体に装備したハシゴを下ろし、落水者はこれを使って水から上がります。 気を失っているときはフックで手繰りよせます。

静かな海では救助は楽ですが、荒天では落水者の頭を見失って、助け上げることができなくなる恐れがあります。無論グリーンウッド氏はそのような時は船を出しません。

 

スキッパーの義務

スキッパーが落水してしまってはゲストは波間に漂流するだけで助ける技を持っていません。そこで必ずハーネスで自身を船体に結び、絶対に落水しないようにします。シングル・ハンドの時も助ける人が居ませんので必ずします。

 

不沈艇

ロカ号はベルギー製の不沈艇です。船体が真っ二つになっても沈みません。二重構造の隙間に浮力体が注入された構造になっているためです。一緒に輸入した21フィート艇に水道水を一杯にいれてもセーリングできたそうです。したがって座礁したときなどは絶対に艇を放棄せずにつかまって救助を待つのが正しいことになります。

 

操船

船にはブレーキはついておりません。ギヤをリバースに切り替えてプロペラを逆転させて停止します。ただしこれは着桟時に使うだけです。

エンジンは港の中だけで使い、港外の広いところではエンジンを止め、セールだけで帆走にします。セールでだけで止めるには風上に向かって帆をシバーさせれば行足はすぐなくなります。帆をあげたまま横流れさせてできるだけ動かないようにさせるヒーブツーという荒天帆走技術がありますがこれは高等テクニックです。

 

BAN

BANという運輸省の外郭団体の組織に強制的に加入させられて会費を支払っていますのでエンジン故障で港に入れないときは携帯で 下記いずれかに牽引を電話で依頼してください。

BANオペセンター:045-212-9285

ベイサイド緊急:045-776-7590

救助依頼したことはありません。電話番号は携帯にも覚えさせてあります。

 

マリーナの監視体制

横浜ベイサイドマリーナ会員は出港時に帰港時間を登録して出発します。それまでに帰港しなかったときは携帯電話に問い合わせがくることになっています。

 

任意保険

1名500万円 X 6名分かけております。これ以上期待する方は乗船拒否してください。

 

ゲストの協力

ゲストは乗ったまま全てをスキッパーに任せることもできますが、落水しない敏捷さを持っていると自信のある1名は離桟時に船を押し出して動き出したら船に飛び乗ることを期待されます。着桟時も フックで桟橋のクリートを手繰り寄せるか、いち早くポンツーンに飛び降りて船が風に流されないように確保することが期待されます。 ただあまり無理をして落水しないようにお願いします。

港の中で落水したときは船のともにあるハシゴを下ろして水から上がってください。桟橋にもハシゴが収納されていますので事前にチェックしておいてください。

セールを上げるときはセールを揚げ安いようにゲストは舵を持って船首が風の吹いてくるほうに向くように姿勢制御してください。(シングルハンドの時はオートヘルムを使う)

September 29, 2007

Rev. December 19, 2007


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