シリアル番号 | 表題 | 日付 |
1047 |
地方政治のパラドックス |
2006/06/14 |
32年間鎌倉市議を勤めて引退した 鎌倉プロバスクラブの木村貞夫氏の卓話「議会活動を振り返って」で印象に残ったお話。まさに地方政治のパラドックスとでも言えるようなお話であった。
劇場のパラドックス
氏は檀家まわりと称して、支持者の要望を足で集め、市の役人がその要望を実施に移すまでしつこく議会で追いかけて実現するという手法をとった。しかし最近の若い議員はサラリーマン化し、自分のウエブサイトに記事を書くために質問するだけで支持者の要望を実現することに興味を持っていない。したがって市の役人は質問さえうまく受け流せば怠けていてもいいということになり、物事が前に進まない。
左翼政権のパラドックス
共産党が権力を握ると、役人の給与レベルがあがり、市民の負担が増加する。正木市長の時に市職員の退職金が日本一に跳ね上がった。その後の政権の努力で今では全国レベルより低いところまで下 がり、市職員も1,800人から1,000人まで少なくなった。
住民運動のパラドック
大規模住宅地開発に対し住民の反対運動があるとかえって劣悪な従環境になる。個人の私有権は国法によって保護されているので反対運動で困った地主は反対運動の対象とならないミニ開発をするため、狭い道路が残る醜い市街となる。鎌倉の市街はその結果である。
議員定数のパラドックス
地方議会の議員数が20人を割ると、かえって意見集約ができなくなり、混沌になる。