シリアル番号 | 988 |
書名 |
乱交の生物学 精子競争と性的葛藤の進化史 |
著者 |
ティム・バークヘッド |
出版社 |
新思想社 |
ジャンル |
進化論 |
発行日 |
2003/7/30第1刷 2008/9/30第3刷 |
購入日 |
2008/10/10 |
評価 |
優 |
原題:Promiscuity An Evolutionary History of Sperm Competition and Sexual Conflict by Tim Birkhead
2008年6月30日、我孫子市にある「山階(やましな)鳥類研究所」の見学会の予習としての、山岸哲著「オシドリは浮気しないのか」をよみ、山岸哲の講演を聴講してから漠然とした疑問が幾つかもっていたところ朝日の書評を読んでもしかしたらこの本が教えてくれるのではと考え購入。
表題は過激だがまじめなほとんど学術書である。
人間以外の動物は白鳥など少ない例外を除けば乱交であるという事実をこれでもかと例証している。
しかし人間のペアの場合、ブライアン・サイクスの「アダムの呪い」にY遺伝子と姓名が非常に高い確度で一致するということが紹介されていたが、本書でも人間の場合、論文として公表されたものが少ないのだがと前置きし、DNA鑑定すればペア外の男性が父親である確率は高くないだろうと予想している。血液型分析では排除法を採用しているためペア外の男性が父親である確率は1.4%-30%だとか1980年代の英国では4%だとされるがこれは科学的な吟味にたえるものではないという。
睾丸を英語でテスティスと呼ぶのはローマ時代に誓いを立てるときに睾丸を握る習慣があったためであるとのこと。
October 31, 2008