シリアル番号 | 974 |
書名 |
裸体人類学 |
著者 |
和田正平 |
出版社 |
中央公論社 |
ジャンル |
人類学 |
発行日 |
1994/10/25発行 |
購入日 |
1994/12/28 |
評価 |
良 |
中公新書
昔、買った本ではあるが読書録に未登録の本を3冊みつけた。これはそのうちのひとつ。
裸族の裸の観念を通して「脱衣裸体」の西欧的文化を再検討と帯にある。
ページをめくってみたが読んだ記憶はない。買っただけで積んでおいたようだ。これから読み直そう。
著者の見方は「サル学者は『体毛を喪失した人類は、身体のすべてを性器化した』と述べているが、それを逆手にとっていうならば、皮膚を最も露出させた状態にある裸族は、性器化した自分たちの裸体にはもう飽きてしまった、ともいえる。それゆえ、われわれからすればグロテスクに見える身体変工、身体彩色や奇抜な装身具などはむしろ、そうすることによって裸体の性的魅力を再構成し、感じる部分のレパートリーをひろげたとみることができよう。逆に皮膚を外気から遮断し、衣類などで保護し、覆い隠す方向へ進んだ民族は、裸体のすべてを性器化していったのである」に集約されている。