読書録

シリアル番号 971

書名

人生後半のための知的生活入門

著者

板坂元

出版社

PHP研究所

ジャンル

随筆

発行日

1994/5/16第1刷

購入日

2008/8/14

評価

ミセス・グリーンウッドが捨てた本から回収して拾い読み。

ここに書かれたことを実践しているので、1時間くらいで読み飛ばしてみたが、目新しいことはほとんど書いてなかった。興味を引いたのは:

著者は枕草紙にててくる「山際」は稜線に区切られた空の部分と一般に解釈されているが「おくのほそ道」の松島と中山温泉にでてくる「山際」は明らかに山の麓の部分をさしている。清少納言は芭蕉と同じ使い方をしたのではないかという指摘は興味を引いた。

ところで著者は「おくのほそ道」の注釈を専門とする学者だが、現場を訪問せず、文献だけで注釈をやってみせると粋がっている。私はこういう人は大切なものを見落としてるので、この本もたいしたものではなく、ミセス・グリーンウッドが捨てたのは正しい判断だ。

芥川龍之介は乃木大将が自刀する前に写真を撮ったことを冷ややかな目を向けていることを指摘しているが、私も乃木大将は尊敬できない人の一人だ。


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